<23rd Dec Wed>
昨日はひどい天気だったし家に篭もってテレビ観てたりしただけですが、快晴の今日は女3人で美味しい飲茶ランチとお喋りで楽しかった。10連休で日本語女子トークに飢えてるのかも。
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12月18日、イエスティン君と重なってしまったので行こうか行くまいか長い間迷った末に結局行ったチェチリア・バルトリとロランド・ヴィラゾンのコンサートですが、ひどかったのなんのって・・・。
始まる前に「ヴィラゾンは風邪ひいてますけど、歌います」、というアナウンスがあり、「ウヘーっ、全盛期で絶好調だった時だって好きだと思ったことのないヴィラゾンなのに、体調不良だなんて、踏んだり蹴ったりじゃないの」、と更にがっくり・・。 一年前にお邪魔虫付きなので切符を買うのを躊躇し、でももしかしたら、ヴィラゾンが病気になってキャンセルするかもしれないから、と一応買っておいて、長い間そうなりますようにと願っていたんです。そして、祈りが通じてその通りになったのに、出るんかよッ、と怒りながら聴いてたらそれだけで気疲れしてしまいました。
切符代もさ、躊躇してるうちにいつもの最前列(50ポンド)が売れてしまい、3列目にしたので65ポンドもしたのよ・・、
いや、今回はお金の問題よりも、イエスティン君がKing's PlaceでTavenerを歌ってくれる稀な機会を逃しちゃったのが口惜しいです(そっちはトーチャンに代理で行かせて写真撮ってもらいました)。
Cecilia Bartoli Mezzo-soprano
Rolando Villazón tenor
Pier Luigi Fabretti oboe
Orchestra La Scintilla of the Zurich Opera
Mozart Overture from Così fan tutte
Mozart 'Si mostra la sorte' KV 209
Mozart 'Chi sà, chi sà, qual sia' KV 582
Mozart 'Quel casinetto è mio...Là ci darem la mano' from Don Giovanni
Rossini Overture from La cenerentola
Donizetti 'Inosservato'; 'Angelo casto el bel' from Duca d'Alba
Rossini 'Nacqui all’affanno… Non più mesta' from La cenerentola
Rossini 人知れぬ涙 from 愛の妙薬
Donizetti 'Una parola, o Adina'; 'Chiedi all'aura lusinghiera' from L'elisir d'amore
interval
Bellini Concerto for Oboe in E flat major
Bellini 'Torna, vezzosa Fillide'
Rossini Overture from La scala di seta
Rossini excerpts from Otello Act III;
'Assisa a' piè d’un salice'
'Deh calma, o Ciel nel sonno'
'Eccomi giunto inosservato'
'Non arrestare il colpo'
'Notte per me funesta'
アンコールは3曲で、最後はありきたりの椿姫「乾杯の歌」
風邪引きヴィラゾン、低音はまあ問題なかったですが、高音は全てかすれてヨロヨロで悲惨極まりない歌唱でした
なんでお金払ってハラハラさせられた上に不快な歌を聴かなくちゃいけないのよっ (テレグラフ紙で一つ星だったのも当然→こちら )。
一番辛いのは本人なのはわかってますが、ここまでひどかったら出るべきではありません。この前後のコンサートではブリュッセルとルクセンブルグでヴィラゾンはキャンセルして、バルトリだけでやったそうですが、ロンドンでもそうして欲しかったです。バルトリが余分に歌えばいいんですもんね。まさに私が望んだシチュエーション。
本人はそりゃ歌いたいでしょうが、周りがそれを許してはいけませんよね。客に対して失礼。
まあ、私は彼が絶好調であっても感動はしないので、滅多にないこのひどさを面白がるしかないかと努力したのですが、やっぱりそれは無理でした
しかし、そのバルトリ姐さんも、ドレスは着替えてくれましたが、今回はちょっと失望だったかな。
私が何度も聴いて飽きたからというわけではなく、かつての声の輝きが減って精彩なかっただけじゃなくて、彼女にしかできないコロコロコロラチューラはチェネレントラ一曲しかなかったですから。
もっとも、今回はわざとそういういつものパターンじゃなくて、ロッシーニのオテロで劇的な感情表現を歌い演じることで新鮮味を出そうとしたに違いなくて、それはそれで成功したと思いますが、やっぱり私は軽やかに転がる彼女の声のアクロバットが聴きたかったです。
更に、添え物じゃなくて同等の存在だったヴィラゾンが歌いまくった上にオケの水増しも多くて、バルトリの歌がやけに少なかったのが一番残念でした。歌手が二人いるんだから、オケ演奏は最低限にすべきでしょうに、客へのサービス精神が感じられませんでした。
これまでバルトリは、知られざる曲を発掘してくれたり、一本筋の通った内容のリサイタルが多かったのに、今回は統一感もなくありきたりの選曲だったのもつまらなかったです。
最後はお約束のスタンディング・オベーションになりましたが、それは二人の知名度と個性、病気なのに頑張ったヴィラゾンに対する慰めでしょう。素晴らしかったと思ってる人もいたでしょうが、それはバルトリを初めて聴く人であって、過去数回の彼女の感動的な本来の姿に接したことがある人は、私同様、「先回は体調悪くてイマイチだったし、それから3年も待ったのに・・」、と失望感を味わったのでは?
これで、泣く泣く諦めたイエスティン君のコンサートが凄く良かったら私は自分の選択を呪って立ち直れませんが、何度もイエスティン君を聴いてるトーチャンによると、「なんかずっと同じ感じの退屈な曲だったし、半分は舞台後ろのバルコニーで歌ったのでかぶりつき席の意味が薄れた」、ということなのがせめてもの慰めでしょうか。バルトリもイエスティン君も素晴らしい歌手だけど、全てのコンサートが最高なわけではないですもんね。
3年ぶりのバルトリ、やっぱりシワが増えちゃって・・。体形は変わってませんが、ドレスのセンスがなんだかねえ・・。
前の席のゲイカップルがカーテンコールの時に頬寄せ合ったり長いことステンディングオベーションしてたので写真が撮り難くかったのも、苛々が増した理由で、色んな意味で不満足なコンサートになってしまいました
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