<29th Jan Fri>
日本行きの準備や情報収集でやることが一杯あるのに、今日観たリハーサルの感想を殴り書きですが優先させて、今日二つめの投稿です。明日と明後日は連ちゃんでコンサートだし食事会もあるので忙しいんですけどね。
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1月29日、ROHで新プロダクション「エトワール」のリハーサルを観ました。
フランスのお笑いオペレッタですが、 ビジュアル面は文句なしに素晴らしい
時代はチャンポンだけど明るくて美しい色彩で統一感あり、奥行きの深い舞台であれこれ楽しい工夫満載でメッチャ楽しい演出です
音楽は、特に印象には残らないけど、明るく軽く聴きやすく、アリアも充分。
ドタバタながらフレンチの洒落た雰囲気も出てて良いんだけど、たくさん喋る台詞を字幕で追うのが大変。フレンチ訛りの英語にした方がいいのでは? その方が絶対面白いし、狂言回しの典型的な英国男もその方がもっと活きる筈。
内容と言い、音楽の感じと言い、まるでギルバート&サリバンのミカドだ、こりゃ。
更に指揮者やオケメンバーも引きずり込んでのパントマイム(子供向けの寸劇)の要素もあってうんと笑えたけど、お話があまりに陳腐で・・・。
どんな話かと言うと、
処刑が余興の年中行事のために王様自ら犠牲者を物色し、失恋で生き甲斐をなくした物売り男(メゾソプラノのズボン役)に白羽の矢を立てるが、占星術者が「彼は王様の人生と深く結ばれており、彼が死ぬと王様も死にまするぞ」、と忠告され、宮殿に招いて手厚く歓待。
物売りの恋人は実は王様のフィアンセで他国の王女様。本人にもわからない理由で変装させられ、家来たちを巻き込んでアホらしい誤解で混乱。
次から次への馬鹿馬鹿しい展開で、結局、王様が折れて恋人同士は結ばれるハッピーエンドだけど、話に無理があり過ぎて、共感はもちろん得られないし、演じてる歌手たちが気の毒。シリアスな悲劇オペラよりも演じるのがうんと難しいドタバタ・コメディを皆さん立派に健闘して大いに笑いは取ったけど、表面的なギャグばかり。
知名度ではトップのケイト・リンゼーがフランス語で大熱演。 凛々しくて面白くてチャーミングな男役で演技は抜群だったけど、少々声量不足気味で回りに食われてしまったような(リハーサルだから力抜いてるとも思えず)。
王女様役のフレンチ系カナダ人ソプラノ、エレーヌ・ギルメッテの細い声も私好み。
2月1日の初日の切符は日本行きのために手放したけど、幸い、売れ行きがうんと悪いので戻ってからの日で良い席が取れたので、20日に又行きます。
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