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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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ドン・ジョヴァンニ @ザルツブルグ音楽祭

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<19th Aug Fri>
しばらく続いたラブリーな夏は一旦終わったようで、今日は雨で肌寒い日に様変わり。グラインドボーン・オペラには昨日行っておいてよかった。
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先週のザルツブルグ音楽祭で、運よくツーリストオフィスで叩き売り切符が買えたことは書きましたが(→こちら)、その8月7日のドン・ジョヴァンニの写真と感想です。
モーツァルトの生まれたこの街で彼の作品を観られたことはラッキーでしたが、モーツァルトの作品は時代を超えた普遍性があるので読み替え甲斐があり、この現代版ドンジョバンニは洒落たホテルが舞台。ホテルの持つエロさを美味く利用してるのはグッドアイデアだし、登場人物たちが泊ってる部屋のドアを並べて、出入りだけでドラマになってるのもにくい演出です(ツェルリーナとマゼットはホテルの従業員なのですが、この日は結婚式ということで客室を奮発して入り乱れに参加)。
 
パフォーマンスのレベルは、値段の馬鹿高さを考えれば当たり前かもしれませんが、さすが名だたる音楽祭と思わせるレベルの高さでした。
タイトルロールはイタリアの色男、イルデブランド・ダルカンジェロ。彼はロンドンに割と出てくれるのですが、ドンジョバはやってないので、ここでやっと観ることができました。深い声とオールバックの黒髪がマッチして、更にノースリーブのマッチョな腕がセクシーなダルカンジェロ、立ってるだけでも高貴なプレイボーイとして絵になるのですが、時折みせるコメディ動作も自然で良い感じ。
  
対照的に、涙ぐましい程のひょうきんさに対して努力賞は差し上げるけど、何度も観たらわざとらしさにうんざりしそうなのが家来のレポレロ。レポレロってそういう役だって言っちゃえばそれまでだけし、長身ハンサムで生来はエレガントなルカ・ピサローニにはこの役は似合わないと私は思いますけどね。
ダルカンジェロもピサローニも文句な無しなのですが、バリトンやバス・バリトンがいくら美味くてもあまり惹かれない私がうっとりしたのはドン・オッタヴィオの若いパオロ・ファナーレ君。甘さ不足だけどよく伸びるまっすぐな声が素敵。
女性陣で一番チャーミングで歌も上手だったのはツェルリーナのヴァレンティナ・ナフォルニータ嬢。下着姿もサマになる抜群のプロポーションと魅力的な歌唱の彼女はウィーン中心に色んな役やってるようですが、スター性もありなにをやっても注目集めてることでしょう。他の役でも見たいです。
エルヴィラのレイラ・クレアもなかなか良かったので、この二人の若い女性に比べて容姿も声も老けた印象を与えたカルメラ・ラミージョは損したかな。
終演後しばらくして、夕食するお店を探して街をうろついていたらオペラハウスの前でパオロ君を見っけ! 爽やかな好青年でしたラブ
 


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