<22nd Feb Wed>
朝起き掛けに毎日ちょっと目まいがするので、また今日も仕事に行かず。ここで焦ったらいかんと思いそーっとしてたけど、そろそろ怠け疲れて心身ともにおかしくなりそうだわ。食っちゃ寝、食っちゃ寝で体は鈍ったし、きっと体重も増えてる・・。 救いなのは予定がなくて元々やけにヒマなので何も犠牲にしてないってことだけど、だから気が緩んでこうなったのかしら? 明日はすっきり起きられますように・・。
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2月6日、ハックニー・エンパイアHackney Empire(→こちら)という劇場でオペレッタを観ました。
北ロンドンにあるハックニーは今でこそ都心に近いことから不動産値段もどんどん値上がって様変わりしてる筈ですが、かつてはワーキングクラス地域。このシアターも一見豪華でエレガントだけどミュージックホールという庶民の娯楽場だった劇場で、今でも一番大きなバーは平土間の客席の後方に。さすがに、特にこの日はオペラですからパフォーマンス中に喋ってる人はいなかったですが、昔はわいわい飲み食いしながら歌や踊りや手品を楽しんで騒がしかったことでしょう。
ノスタルジックな雰囲気は残してますが、割と最近修復したのでしょう、金箔もはげてなくて、おハイソなエリアにあったらエレガントにもなり得る素晴らしい劇場でした。ロンドンには劇場が無数にありますが、こうして稀にオペラ上演してくれる時を狙って訪れるのが楽しみで、ここもずっと行きたかったシアターの一つ。
天井の丸い部分にお星様がキラキラしてて綺麗
お値段がお手頃なのも魅力で、切符代は25ポンド(シニア割引で20)、22.5ポンド(同17.5)、20ポンド(同15ポンド)の3種類。私とトーチャンは前から2列目のど真ん中でシニア料金の15ポンド。
劇場訪問が目的でしかもこのお値段、もうすっかり元は取れたのでパフォーマンスが例えひどくても腹は立ちませんが、これが凄く面白くて楽しめました
オッフェンバッハの天国と地獄Orphee aux Enfers/Orpheus in the Underworld、フレンチカンカンの大ヒット曲は超有名ですが、ギリシャ悲劇「オルフェ」の爆笑パロディ。 元ネタは愛する死んだ妻を連れ戻すために冥界に下りてゆくオルフェが「決して振り返ってはいけない」と言われていたのについ妻が心配で振り返ってしまうという純愛物語ですが、このオッフェンバック版は倦怠期の夫婦で、妻が死んでせいせいしてたのに、「世間」にせっつかれてしぶしぶ地獄に迎えに行く夫と、ゼウスとの浮気が楽しくて戻りたく妻。 オルフェがちっとも振り返らないので最後はゼウスが雷でびっくりさせ、夫婦は元通りにならなくても済んで皆ハッピーという喜劇で、自堕落なギリシャ神話の神様たちも勢揃い。
こんな話ですから、コメディ演技が一番大事。Royal Academy OperaといってもRAM卒業生で出来ているわけではないのですが、若い人がほとんどのフレッシュなグループで、芝居のお稽古はたっぷりしたようで、かぶりつきから充分鑑賞に堪えるコメディでした
歌の方はレベルがまちまちで、なぜか女性は皆さん上手でルックスもどんぴしゃで感心だったのに、男性軍はヘナヘナばかり。 学生だってもっと歌の上手な男性はいるだろうに・・。
特にユリディス妻のニカ・ゴリッチNika Goricというスロベニア出身のソプラノがチャーミングで視線を一身に浴びてました。歌も上手だし、こんな所で歌わせておいては勿体ない美人さん
フランス語で歌って英語で喋るというスタイルでしたが、意外に見応えのあるオペレッタなので一流の人たちで聴いてみたいものです。20年前のナタリー・デッセー夫婦の映像でご覧下さい(→こちらとこちら)。フレンチカンカンは→こちら。 ミンコ指揮、演出のローラン・ペリーがメチャ若くてイケメン。
ここで、3月4日と9日にトスカやりますよ(→こちら)。私は前日まで旅行なのでちょっときついかな・・。
6月に生で聴いたことがない米国黒人テノールのローレンス・ブラウニーが出るけど、うーん、わけわからない現代オペラか・・・(→こちら)。