<30th Sept Sat>
ヴィクトリア & アルバート・ミュージアムとコラボレーションしてオペラ関連の展示しますからね~、とロイヤル・オペラ・ハウスが長い間叫んでたイベントが今日オープンしたので、セインズベリー・ギャラリーという新しい展示場のお披露目イベントでもあり、早速行ってみました。
初日に行ったと言っても、待ちわびてたわけではなく、来週からの殺人的スケジュールの前に行ける時に行っておこうと思っただけですが、大英博物館の北斎展みたいに最初は空いてるけど終わりに近づくと売れ切れるイベントも多いわけですしね。
でも、これが人気沸騰するかと言うと、さあ、それはどうでしょうか? イブニング・スタンダード紙は5ツ星評価でしたが、第一オペラなんてマイナーですもんね。
V&Aであれば、オペラ衣装をずらっと並べたりするのかしらと思ったら、そうではなくて、4百年に渡るオペラの変遷と社会状況をヨーロッパの7つの都市と代表となるオペラで表現するという試みで、選ばれたのは、ポッペアの戴冠(1642年ベニス)、リナルド(1711年ヘンデル)、フィガロの結婚(1786年ウィーン)、ナブッコ(1842年ミラノ)、タンホイザー(1861年パリ)、サロメ(1905年ドレスデン)、ムツェンスク群のマクベス夫人(1934年レニングラード)。
壮大なテーマをどう展示すべきか一生懸命考えたのはよくわかるし、上手にまとまってはいるのですが、まず説明が書いてある字が小さ過ぎて読みにくいのが難点。大きな字で書いてある冊子も置いてあったのですが、該当部分が見つけ辛くてギブアップ。 これなら全員に配られるオーディオガイド(主に選ばれたオペラの音楽、たまにパッパーノ大将のコメント)でもっと説明してくれたらわかり易かったのに。それに、作曲家が使った楽器や手書きの楽譜は少しありましたが、大英図書館じゃないんだから、説明を読ませるよりももっと実際に物を展示して欲しかったです。
オペラで「物」と言ったら衣装でしょうが、往年の有名プロダクションで有名歌手がまとった衣装をずらっと並べてくれたら良かったのというのが私の意見。 それでは、これでオペラファンを増やそうという魂胆には役立たないでしょうが、第一このイベントでオペラに興味を持つ人が続出するとは思えません。高い入場料(大人19ポンド)を払ってわざわざ見に来るってことは興味があるからでしょうが、熱心なオペラファンにとっては新鮮味のない展開だし、一体どういう人を対象にしてるのかしら?
来年2月25日までやってますが、私はアート・パスとシニア割引で9ポンドで済んだので文句は無いものの、19ポンド払ってまでお勧めかというと・・・。
ロンドン展示がやはり一番力が入ってて、ヘンデル時代風のセットなんぞ作ってありました。
David Danielsが着たリナルド衣装。
「わー、凄い」と思ったのは、イタリアの150の歌劇場の写真パネル。 私はスカラ座、フェニーチェ(ベニス)、サンカルロ(ナポリ)しか行ったことがないぞ。
モーツァルトが弾いたチェンパロ。 シウリーナとピサローニの「フィガロの結婚」の映像が流れてました。
オーディオガイドは自動的に自分の立ち位置で音声を選んでくれるのが便利。
1994年からやってるROHの椿姫の衣装は一番お馴染み。 右はナポレオン3世の奥方の本物の時代もの。 このウエストの細さはオペラ歌手には無理。