- <27th Oct Fri>
- 素晴らしい秋晴れだったのに、昼前からオペラのリハーサルその後のジム通いで暗い所ばかりで過ごして勿体なかったこと。ランメルモールのルチアは、先回のプレミエで斬新だったいやらしい場面が極端に緩和。プレミエで半ケツ露出だった同じテノール(カストロノーヴォ)はコートさえ脱がなくて、「なーんだ、今回は脱がなくていいんだ。折角カラダ鍛えたのによお」、と思ったのではないかしら。新郎殺害場面もやけにあっさりに変わってました。評判が悪かったからセックスとバイオレンスを減らしたんでしょうか? 根性無しめ! それなら、ついでにテノールの良いアリアを台無しにする水道の蛇口からずっと流れ続けてジャージャーうるさい水をお願いだから止めて~。 本番観てからゆっくり書きますが、無名のルチアは可愛くて歌もまあまあだけど少々ワイルド 。
- 写真はクリックで拡大します。
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- 早くも2週間前のこととなってしまったパリ旅行ですが、折角ですからのろのろとでも続けます。
- 10月14日(土)の夜はパリのガルニエでコジ・ファン・トゥッテを聴きました。 オペラ座については→こちら。
- ストーリーは過去記事でご覧下さいですが(→こちら)、要するに恋人たちの貞操ぶりを試すために男二人が変装して誘惑し、女たちは意外にあっさり落ちるというお話。ドラマとしてなかなか考えさせられる内容なのですが、このプロダクションでは全くドラマを感じることができません。だだっ広い舞台にはセットもなく、大道具小道具もほぼゼロ。男たちは変装もしないし無機質な衣装で芝居で絡むわけでもなく、てんでんバラバラ。しかもそれそれに分身のコンテンポラリー・ダンサーがついてて意味のない動きをするので気が散るったら。踊るなら踊るで素晴らしい技術を見せてくれれば面白いけど中途半端で邪魔なだけ。 映像でご覧下さい(→こちらとこちら)。
私はこのオペラを何度も観てるし、歌合戦として楽しめればいいやと思ってたので、舞台を見ずに目の前のシャガールの天井画とでかいシャンデリアをうっとり眺めて「ああ、パリにいるんだわ」、と感激してハッピーでしたが、これが初めてのオペラの人は「なんじゃい、これは?。もう二度とオペラになんか来るもんか」、と思わせるような演出家のエゴだけの演出には腹が立ちます。 途中で帰ってしまった人も結構いました。
いくら美しいとは言え天井をずっと見つめてるだけでは睡魔に勝てないので、眠気覚ましにフランス語と英語の字幕を読んでた私(歌はイタリア語)、今までに観た中で一番退屈なプロダクション
Così fan tutte
- Set design Jan Versweyveld
- Costume design An D’Huys
- Lighting design Jan Versweyveld
- Dramaturgy Jan Vandenhouwe
Orchestre et Choeurs de l’Opéra national de Paris
- Conductor Marius Stieghorst
- Director Anne Teresa De Keersmaeker
- Fiordiligi Ida Falk-Winland
- Dorabella Stephanie Lauricella
- Ferrando Cyrille Dubois
- Guglielmo Edwin Crossley-Mercer
- Don Alfonso Simone Del Savio
- Despina Maria Celeng
- ↑ 真ん中は分身ダンサー。
- ↓ 誰が歌手で誰がダンサーだかよーわからん。
- この日はBチームだったようで聞いたことない歌手ばかりだったのですが、それでも一人くらい上手な人はいるでしょ、とちょっと期待してたら、皆さん充分上手だったので文句ありません。特にAチームにも入ってたテノールのシリル・デュボワは素晴らしく、彼が歌う場面だけは居眠りするものかと踏ん張りました。 チンケな顔だけど背丈はあるので遠目にはチャーミングだし、又ぜひ聞きたいです。
- 白髪のバリトン君も輪郭のはっきりした声で気に入りました。 女性の中でベストだったのは女中のデスピーナかな。