<27th Feb Tue>
「大寒波が来るよ~」、と散々脅されたけど、今日は時折小雪が舞ったくらい。ロンドンの本格的な寒さはまだこれからみたいですが。
今朝のROHサポートフレンズ予約、また途中でサーバーエラーが起こり、たくさん入れてあったバスケットが突然空っぽになって真っ青 貴重なクラウス君のローエングリンも入れてあったのに・・。 数分で元通りになったけど、本当にここのチケット買いは精神衛生上よろしくないわ しっかりしろよな、ROH!
因みに、今回のブッキングは新プロダクションの白鳥の湖も目玉でしたが、ローエングリンであれこれ迷っているうちに良い席は売れてしまいました 、
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2月15日と24日の2回、ロイヤルバレエの冬物語The Winter's Taleを観ました。
シェークスピア没後450年記念として2014年にプレミエされたクリストファー・ウィールドン振付の新作バレエで、演技重視のロイヤルバレエ団にはぴったりのイギリスらしい演劇バレエです。
まず2月13日の初日。
ご存知のように、単なるミーハーの私のバレエ観賞、目的のムンタ君(ヴァディム・ムンタギロフ)がこの日は出る予定じゃなかったので切符買ってませんでしたが、降板したマックレーの代役で彼が出ることになり、運よくリターンの良い席が一発でゲットできたのは、やっぱり縁があるのでしょうか。 元々ムンタ君が出る予定だった日はニュネスだったので、そっちは捨てました。 この初日がベストキャストの筈ですから。
The Winter's Tale
Choreography Christopher Wheeldon
Scenario Christopher Wheeldon and Joby Talbot
Music Joby Talbot
Designer Bob Crowley
- Conductor Alondra de la Parra
Hermione Lauren Cuthbertson
Leontes Ryoichi Hirano
- Perdita Sarah Lamb
- Florizel Vadim Muntagirov
- Paulina Laura Morera
- Polixenes Matthew Ball
しかし、ベストキャストであれば、当然エド・ワトソンを期待するわけですが、残念乍らキャンセル。でも、代役は他のチームに入ってる平野亮一さんがこちらにも出ることになったので、私としては更に興味深い展開となりました。
妻が親友とデキてるのではないかと疑う王様役ですが、苦悩そのものの特異な振付と表情がワトソン以外にとってはとてつもないチャレンジ。平野さんもきっと今までで一番努力したに違いありません、努力賞は差し上げます。 大袈裟演技で顔がかなり不気味でちょっと気持ち悪かったですが、目が離せませんでした。 後日観たフェデリコ・ボネリは違う意味で「やっぱり違うなあ」、という感じだったので、誰がやっても「うーん、やっぱりワトソンでないとなあ・・」、と思うに決まってます。私はワトソンで観たことはないのですが、顔も体も想像できますもん。 でも、ワトソンのためのバレエでも、他のダンサーがこうして苦労してモノにしようとすることは素晴らしいし、この努力を他に生かして、ロイヤルバレエのオハコとして皆さんに頑張って欲しい役です。 この役の出来が悪かったら良い評価は貰えませんが、以下の通り4ツ星が並んだということは、平野さんも評価された証拠。
↓クリックで記事に飛びます。
Telegraph ★★★★
Times (£) ★★★★
Independent ★★★★
Financial Times ★★★★
Bachtrack ★★★★
夫に嫉妬され、牢獄に入れられてしまう王妃様はローレン・カスバートソン。プレミエでも踊って、ゆったりと気品ある動きと大袈裟過ぎない演技でさすが。
召使役のラウラ・モレラが抜群でした。彼女のチュチュ姿は見たくないですが、脇役なのに彼女が踊ると更に重要な役に見えました。
妊娠中の女性指揮者が、ちょっと不思議な音楽を上手にまとめてくれました。数人のミュージシャンが舞台で演奏してくれたのも気に入りました。
後半は老けて出てくる平野さん。 クリックで拡大します。
浮気相手と思われて邪険にされる他の国の王様はマシュー・ボール。最近売り出し中で、5月に始まる白鳥の湖ではなんと一番人気のナタリア・オシポワの王子様ですよ。この日もそれが自信になってるのか、立派な踊りと演技で、最近の成長ぶりが感じられました。四角い顔にはヒゲがある方が良いし。
同じキャストで2月28日にライブシネマがあるので、いつか日本の皆さんも頑張る平野さんの姿をご覧頂けますね。
お待たせしました。私が視線釘付けのムンタ君写真集です。
演技力不要でムンタ君には軽く出来る王子様役です。2016年は彼だけが目的でしょぼいキャストでも観に行きましたわ(→こちら)。
この日は代役でもサラ・ラムとはよく踊っているので問題なく、少女漫画風の美男美女コンビ。平野さんの凄い形相を観て疲れた後にはムンタ君の爽やかさがフレッシュで更に素敵。この衣装もよく似合うこと