当初のEU離脱予定日だった3月29日、ロイヤル・フェスティバル・ホールでフローレス王子のコンサートがありました(→こちら)。
一年以上前に切符を買ったのに会員じゃないので最前列ど真ん中が取れなかったのが残念で、ちょっと横の席からだったので、カーテンコールでこっち向いてくれる瞬間は少ないでしょうし、なんと500枚も近くも連写しましたよ(こっち向いてからシャッター押しても遅いでしょ)。
着物姿の私とトーチャンが立ってるのが写真の右下に見えますよね。知り合いが送ってくれました。
London Philharmonic Orchestra
Sascha Goetzel conductor
Juan Diego Flórez tenor
(青字はオケ演奏)
Bellini: Sinfonia from Norma;
Donizetti: Overture, La Favorite;
<Interval>
Verdi: Son fra voi! Già sorto è il giorno ...
Bizet: Prelude from Carmen
Gounod: Salut! Demeure chaste et pure from Faust
Massenet: Pourquoi me reveiller from Werther
Puccini: Intermezzo from Act 3 of Manon Lescaut;
アンコールは、ギターを弾きながらのベサメ・ムーチョ、シェリトリンド他の南米の曲とカンツォーネ少々、オケと一緒に連隊の娘、グラナダ、トゥーランドット。
↓こちらがブログ開始以来私が行った彼のコンサート(クリックで記事に飛びます)。ロンドンでオペラに最後に出たのは2015年秋のオルフェオとユーリディーチェですから、ロンドン登場は(マイク使用で散々だった)ロイヤル・アルバート・ホール以来3年ぶり。
ホァン・ディエゴ・フロ-レス 2006年12月 バービカン
ホァン・ディエゴ・フローレス 2007年10月 Cadogan Hall
ホァン・ディエゴ・フローレス 2008年7月 Barbican
ホァン・ディエゴ・フローレス 2010年5月 バービカン
ホァン・ディエゴ・フローレス 2011年1月 RFH
ホアン・ディエゴ・フローレス 2012月5月 Royal Albert Hall
ホァン・ディエゴ・フローレス 2013年4月 バービカン
ホァン・ディエゴ・フローレス 2016年3月 Royal Albert Hall
私は去年の夏にロッシーニフェスティバルで聴いたので(→こちら)久し振りという感じはしなかったですが、それでも又ちょっと老けたという印象を受けました(顔のシワとかね)。最初に聴いたのが20年近く前ですから、その時に比べるとそりゃ当然ですが、ルックスも声も若々しさがなくなったものの、この日は絶好調で最初から連発したハイCも全てばっちり 私は以前の軽やかに転がす歌い方が大好きで今回も前半のベルカント系の方に惹かれましたが、声が声が太くなった分レパートリーも増えた進化ぶりがよくわかり、後半の「なにも貴方が歌わなくてもいいんじゃないの、他に歌えるテノールは掃いて捨てる程いるんだから・・」という曲もフローレス節の味付けで意外に楽しめました。
「カウフマンが今ロンドンで話題になってるけど、僕だって負けないよ」、と言わんばかりに張り切ってくれて、オケの水増しも少なくしてたっぷり歌いアンコールも沢山やってくれてサービス満点。もう聴けないだろうと思ってた連隊の娘だけじゃなく、まさかの「誰も寝てはならぬ」まで(トーチャンが舞台の演奏者の音符をみて「次はXXだよ」と教えてくれたのはよかったのかどうか・・)。ギターも上達してようだし、曲の合間のちょっとした一言もエンターテインメントで、観客が熱狂してスタンディングオベーションになったのも当然
カウフマンとフローレスが同じ日にロンドンでコンサートをやるという残酷な日もあり、その時はカウフマンを選んだ私ですが(→こちら)(その日はフローレスだけじゃなかったし他の日にも違うコンサートやってくれたからですが)、私は断然フローレス派なので(声の好みの問題だけです)、始終うっとり聞惚れ、ハイCに震えました。甘いけど芯もある美声と素晴らしいテクニックとカリスマ性で、堂々とトップクラスの大スターの地位を確保してるフローレス王子(いや46歳の今では彼をキングと呼びたい)、 来シーズンはROHに出てくれますように!
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