<13th Oct Sun>
今日は家にいたので初めてラグビーW杯の試合を全部観ることができました。イギリス勢が負けてるのにイギリスのテレビのコメントは日本チームを絶賛してましたよ。これならスコットランドは負けても納得。台風で凹んでる時の明るいニュース、よかったですね。
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特に好きなオペラでもないですが、オケが少人数の時だけ座らせてもらえる舞台脇の席で僅か13ポンドだったので、ドン・ジョヴァンニには9月22日、28日、10月10日と3度行きました。ストーリーは過去記事(→こちら)をご覧下さい
Music Wolfgang Amadeus Mozart
Libretto Lorenzo da Ponte
Director Kasper Holten
Set designer Es Devlin
Video designer 3 Luke Halls
Costume designer Anja Vang Kragh
Lighting designer Bruno Poet
Choreographer Signe Fabricius
Revival Director Jack Furness
Revival fight director Annie Lees-Jones
Conductor Hartmut Haenchen
Don Giovanni Erwin Schrott
Leporello Roberto Tagliavini
Donna Anna Malin Byström
Don Ottavio Daniel Behle / Emanuele D'Aguanno
Donna Elvira Myrtò Papatanasiu
Zerlina Louise Alder
Masetto Leon Košavić
これまでの歌手陣と比較するために、ブログ開始以来ROHで観たドン・ジョヴァンニ鑑賞記を並べておきます。クリックで記事に飛びます。
旧プロダクション
2007年6月 Eシュロット、Aネトレプコ、Mシャーデ、AMマルチネズ、Kケテルセン(この時にネトレプコとくっついたようです)
2008年9/10月 (2チーム比較) Sキーンリーサイド/Mクヴィエチェン、Jディドナート
/Eベル、Pチョーフィー、Rヴァルガス/Iボストリッジ、Kケテルセン/Aエスポジット、Mぺルソン/Rエヴァンス
2012年1/2月 (2チーム比較) Eシュロット/Gフィンリー、Mポレンザーニ/Pブレスリク
2012年2月(出待ち) Eシュロット、Aエスポジート、Pブレスリク、Rドノセ
現プロダクション
2014年1月 (リハーサル) Mクヴィエチェン、Aエスポジート、Vジャンス、Mバイストロム、Eワッツ
2015年6月 Cマルトマン、Aエスポジード、Dレシュマン、Jレジネヴァ、Aシャギムラトヴァ、Rヴィリャゾン/Mアンジェリーニ
ドン・ジョヴァンニはアリアは歌わないけど、悪い奴だとわかっててもどんな女もイチコロにする魅力がないとドラマとして成り立たないわけで、好みの問題なんですが、ここで最多出演のアーウィン・シュロットが私にとっては男性的魅力も歌唱力もぶっちぎりのベスト。最後に地獄に落ちる場面では炎ボウボウなだけでも迫力充分だった旧プロダクションと違い、現プロダクションは素っ気無い白いシャツと普通のズボンで一人でなにもない所で突っ立って歌うだけなので、実力が如実に出てしまうのですが、それまでの鼻歌風(それでもちゃんと声は出てるのがさすが)から真剣に歌うシュロットの迫力は凄い。
レポレロはミスキャスト。ロベルト・タリアヴィーニは立派な声量で歌も上手だけど、コメディセンスが全くないし、長身で威厳あり過ぎる風貌で召使の悲哀は表現できません。どうしても名人芸のエスポジートと比べちゃうし。
ドンナ・エルヴィラは、降板したクリスティン・ライスの代役の難しい名前のギリシャ人ミルト嬢。堅実な歌唱のライスのエルヴィラも楽しみでしたが知性が邪魔して男狂いには見えないでしょうから、やけに色っぽいミルト嬢の方が適役だし、ドンナ・アンナと対照的な細い声なのもバランスが取れてました。これまででベストなエルヴィラはヴェロニク・ジャンスですけど。
ドンナ・アンナはオペラ界のバービー人形、すらっとした金髪美人のマリン・バイストロム。すごく綺麗だし、彼女の厚味があって迫力のある声が大好き。アンナ・ネトレプコと並んでこの役ではベスト。
村娘にしてはゴージャスなドレスのツェルリーナはイギリスを代表してルイーズ・オルダー。まあ卒なくまとめましたが、これまで印象的だったのはやはりユリア・レジネヴァでしょうね。
ツェルリーナの夫マゼットのレオン君は私好みのすっきりした好青年。
ドン・オッタヴィオが私にとっては大事なのですが、今回はドイツ人のダニエル・ベーレ。今までピンと来なかったんですが、さすがに立派な歌唱だし、案外背も高くて正装が似合ってて歌も聞惚れました。但し、もう一人のエマニュエル君は雲泥の差で全くぱっとせず・・。
ドン・オッタヴィオには結構良いテノールが出てくれてベストを選ぶのは困難なのですが、ポレンザーニ、ボストリッジ、ブレスリク、アンフェリーニ、ポーリ、今回のベーレですね、好きなのは。
ということで、レポレロと二人目のドン・オッタヴィオ以外は皆さん上手で、なかなかの高水準だったと思います。あ、テンポののろい指揮者もいまいちでしたが。
そうだ、ドン・ジョヴァンニと言えば、来年4月にパリのガルニエで観ることになりました(→こちら)。タイトルロールはルカ・ピサローニですが、私が楽しみなのはテノールのスタニスラス・ド・ベルジュラック君。お目当てはバスチーユのマノンで、これはついでに買っただけですけどね。