<26th Apr Sun>
ムスメと長電話。アポなしでワクチンを打ってもらえる所でアストラ・ゼネカの一回目を打ち、風邪のような症状の副反応があったそうです。
お陰様でイギリスのコロナ被害は少ない数字で横ばいで、昨日は新規1,712人、死者11人。
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先週の火曜日、ケンジントンのジムで泳いでからトーチャンと待ち合わせ、地下鉄で2駅のWest Bromptonへ。
ブロンプトン墓地は結構広いのですが、トーチャンが事前にしっかり調べておいてくれたおかげで要領よく回れました。しっかり区画整備されて出来たヴィクトリア時代の墓地で、そこそこの有名人も埋葬されてます。充実したHPもあり(→こちら)。隣はチェルシーFCのサッカー場。
人のいないのを狙って写真撮ったので静かに見えるかもしれませんが、親戚のお墓参りに来る人がちらほらという墓地をイメージをぶち破る賑やかさで住民に愛され利用されてる墓地でした。カフェもあるし、まっすぐで幅広い通りは散歩はもちろん、ジョギングやサイクリング、はたまた短距離走の訓練してる人もいて、たくさんあるベンチはほぼ人が座って日向ぼっこや読書してました。
日本語の墓碑が目立つオベリスク風の立派なお墓は、1886年に21歳でピストル自殺した浅野長道(ながより)。安芸広島藩主で昭和12年まで生きた「最後のお殿様」である浅野長勲(ながこと)の実弟&養子で、妻を日本に残してロンドンに法律を勉強に来てたのですが、孤独により精神を病んで結果の悲劇でした。いいとこのお坊ちゃんで前途有望な若者のロンドンでの死は悲しいです。夏目漱石だって苦しんだし、私だってもしスコットランドの片田舎とかの訛りが理解できない所に一人でいたらどうなってたか。
世界的な著名人はいませんが、ここで一番有名なのはエメリン・パンクハーストEmmeline Pankhurstでしょう。サフラジェットsuffragetteと言う 20世紀初頭のイギリスでの婦人参政獲得のために頑張ったグループの主要人物で、Sufragetteという映画でメリル・ストリープが演じてました。「未来を花束にして」という陳腐な邦題ですが、サフラジェットと言っても日本では理解してもらえないから仕方ないか・・。今でもVote for Womenというたすきがお墓に巻きつけられています。
(以下の小さい写真はクリックで拡大)
オペラ関係では、オーストリア人の有名テノールだったRichard Tauber(1891-1948)と、聞いたこともないけどお墓は立派なアメリカ人Blanche Roosevelt Macchetta(1853-1898)。
一生懸命探したけど見つからずに残念だったのは、詩人キーツの婚約者ファニー・ブローンFanny Brawne。まるでオペラ「ラ・ボエーム」のような、若くして結核で死ぬキーツの切ない悲恋は映画にもなりました(Bright Star)。ローマで治療したてキーツが死ぬまで住んでたスペイン広場に面した家も印象的だったし、ローマの英国人墓地にお墓参りにも行きました。尚、ファニー嬢はその後結婚して65歳まで生きたのは良かったです。
お金持ちの人が多く埋葬されてるようで、素敵なお墓もたくさんあるし、チャペルや二階建てのカタコンベもある充実した墓地です。引退してヒマになったのに旅行できないので、今まで知らなかったロンドン探訪に励みます。