<12th Jul Mon>
昨日のEuro2020決勝でイングランドはイタリアに負けてしまいましたが、開始2分以内にイングランドが先制点をあげてからイタリアに追い付かれるまでの1時間、「か、勝てるかも・・」という素晴らしい夢を見させて頂きました。サンキュー。トーチャンは、ペナルティ・キックが始まるとすぐにテレビから離れていきましたもんね。私の反応でなにが起こってるのかはわかるのに。PKはいつも負けるので、見たくない気持ちもわかりますけどね。
昨日はウィンブルドン・テニスもサッカーも応援した負けて気が滅入り、しばらくスポーツは観たくない気分ですが、オリンピックまでには立ち直らねば。折角、昼夜逆転しても構わない身分になれたんだから、観ますとも
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7月7日、イングランドが準決勝に勝った日、私はROHでドン・ジョヴァンニを観てみました。
椿姫的登場人物見解は→こちらをご参照。小さい写真はクリックで拡大。
今回は女性軍に軍配が上がります。
中でもツェルリーナがコントロールされた澄んだ声とキュートな芝居でラブリーでした。したたかな村娘を大袈裟に演じて面白かったし。このズザンナ・マルコヴァは33歳のチェコ人で、来年10月21日にサントリーホール35周年コンサートに出演しますよ。椿姫を得意にしてるようで(きっと素敵です)、同じ時期にサントリーホールでヴィオレッタも歌います。
ドンナ・アンナのルーマニア人のアデラ・ザハリアも、長身でエレガントで歌も上手。来年2,3月にミューヨークのメトでもこの役で登場ですから、急上昇で世界に羽ばたきますね。
歌も上手な長身美人の二人と比べるとちょっと損してるドンナ・エルヴィラのニコール・シェヴァリエは、5月の「皇帝ティトの慈悲」のヴィッテリア(→こちら)でもそうでしたが、「おー、美声」と聞き惚れる時と「・・ん」と残念な時があり、全体には充分上手なんですが、ちょっとおばさんっぽいし、あと一歩という感じ。
男性軍はまちまち。
女たらしドン・ジョヴァンニは今回も又アーウィン・シュロット。前のプロダクションから何度も観てるので、今や私にとってのデフォルト・ドンジョですが、さすが余裕しゃくしゃく、彼自身も退屈しないように毎回アドリブで遊んでるんでしょう。
召使レポレロはなんと、ロール・デビューのジェラルド・フィンリー。なぜ今になってレポレロを!?というのが今回の注目だったわけですが、残念ながら大いに失望。キャラに合わないだろうと期待は低かったですが、それ以前の問題で、最初は声もあまり出てなくて、芝居もあまりに地味。彼が誰だか知らない人は「ぱっとしないおじさんね」と思ったことでしょう。最後は声も出てまあまあでしたが、コメディのセンスは感じられないし、どうしても知性が滲み出てしまうし、彼のファンであれば今までと違うフィンリーを評価するかもしれませんが、キャラも声も彼の良さが出ない役なので、すみませんが、やめた方がいいと思います。 余裕あり過ぎのシュロットと必死で頑張るフィンリーのコンビは面白かったですけどね。
ドン・オッタヴィオはフランス人テノールのフレデリック・アントゥーン。連隊の娘でとてもよかったのですが、それ以降何度聴いてもその時ほど良いとは思えず、ご贔屓テノールリストから脱落。
マゼットのマイケル・モフィディアン、ROHの若手アーチストだったそうだけど全く覚えてません。でも、まっすぐで力強い声と、ツェルリーナと対照的なぶっきらぼうな演技が効果的でした。
リストから外れてますが、指揮者はConstantin Trinks。テンポが歌手と合わないところもあったけど、 ハープシコード弾きながら頑張ってくれました。
なんだかんだ言いましたが、ROHも捨てたものではないので、又行けるようになって本当に嬉しいです
コロナ規制で、一列ごとに空け、同じ列ではグループとグループの間にひとつ空き席が設けられています。
次に行く時は(9月でしょう)、ぎっしり埋まって、マスクも不要になるでしょうね。