<22nd Apr Fri>
コロナになってキャンセルになったフライトのバウチャーが結構あるのですが、British Airwaysから返金してあげますとのありがたい連絡。よかった、これで無理して旅行しなくても済む。
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ロイヤル・フェスティバル・ホールでの4月20日のユジャ・ワンのリサイタルはトーチャンのために高かったけどかぶりつき席を奮発。超ミニ或いはスリットにときめいているのであろう中年男性ファンの割合が多いですしね。
ところが、最初の衣装は私ですらがっかりの黒のスパンコールのズボン・ドレス。カーテンコールはやたら短い上にステージが暗かったのでろくな写真は撮れませんでしたが。
後半は期待通りのユジャ・ファッションで、光沢のある濃いピンクのドレスで足のつけねまでの深いスリット。目の前で素肌の太ももが露わになって私でさえドキドキしました。こういうところで彼女をキワモノだと思い込んでしまう人もいるようですが、録画でもいいから一度聴いてみってんだ
最初のベートーベン以外は前衛的な曲ばかりで、ユジャの意欲と実力は充分わかるものの、正直あまり楽しめなかったプログラムでがっかりムードだったのですが、この日のハイライトはアンコールでした。トーチャンが数えたところによると9曲で、40分近く掛かったでしょうか。観客がどんどん帰る中、彼女から一番近い私にはわかったのですが、カーテンコールで現れる度に「もっと弾こうかな、どうしようかな」と迷う表情しながら、彼女も乗っていたのでしょうか、次から次へと短い曲を色々取り混ぜて超技巧を存分にご披露してくれました。バッハをモダンにアレンジした曲は可愛らしいスワン・レイクも良かったですが、ホロヴィッツが編曲したビゼーのカルメンが一番嬉しかったかな。
帰る途中の人がいる中でのアンコール洪水だったので、席から離れた人があちこちにうろうろしてカオス状態の中、クラシック・コンサートには珍しい熱狂の中で終りを告げるライトが点り、素晴らしい夢から覚めたのでした。ありがとう、ユジャ。かぶりつきで見られて最高でした。