<5th Oct Wed>
今日は初めてNHSで乳癌検査のマンモグラフィーをしてもらいました。働いてた時は会社の費用で高級クリニックで色々検査してもらえましたが、これからは検査も治療もナショナルヘルスだけが頼り。健康でいなければ!
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10月1日は昼のマダムバタフライと夜のサロメのダブルヘッダーで、「まあ一応行っておくか」という程度でした。特にマダムバタフライは聞き飽きてるし、好きなオペラでもないし、つまらないプロダクションだし、6月に2度観たばかりだし(1回は中村恵理さん)、聞いたことすらない名前のテノールだし、行くかどうか迷いましたが、安上がりの立見席が買ってあったので(立見席は人気なので早くから手配しないと手に入りません)、ヒマだしとりあえず行ってみましょうかね。テノールが案外良いかもしれないし、とかすかな期待をしていったら、なんとそれが叶ったのでした
蝶々さんを泣かせる悪い男ピンカートンを歌ったジョシュア・グエレロは39歳のアメリカ人で、素直で聞き易い甘い声とテノールには珍しい整った容姿。私が知らなかっただけで、彼はこの後シカゴでドン・カルロス、フランクフルトとミュンヘンでマノン・レスコー、パリでラ・ボエームと一流どころで主演が目白押しの売れっ子なのですね。ありがとう、この人連れて来てくれて
蝶々さんを悲しませるピンカートン中尉役、カーテンコールで大ブーイングされるのは名誉なことで、彼もそれに正しく応えて盛り上がりました。指揮者のルイゾッティも満足そう。
蝶々さんはROHでは良い役でたくさん出てる(だから聞き飽きてる)マリア・アグレスタ、シャープレスはちょっと前にここのリゴレットで主演したカルロス・アルバレス、女中のスズキはクリスティーヌ・ライスと名の知れた実力派が揃い、おまけに指揮はニコラ・ルイゾッティですから、例えテノールが下手でもそこそこのレベルのパフォーマンスになる筈の良い顔ぶれ。良いテノールを迎えてレベルの高いパフォーマンスになりました。おまけに面白味のないプロダクションも例の崩し過ぎの現代版アイーダを観たばかりなので、このまともさにほっとしました。
蝶々さんが自害する直前に子供を抱きしめて歌うアリアにはいつも涙が出る私