<14th Oct Sat>
ぐっと涼しくなって、近所の公園の枯葉も増えてすっかり秋の気配。
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10月12日、ROHのリゴレットの初日に行きました。2キャストあるうちのまず最初のチーム。
リゴレットってどんな話かは、そういうのを張り切って書いてた大昔の私のブログ記事をご覧下さいですが(→こちら)、要するに、
宮廷に仕えるせむしの道化師が娘を公爵に手篭めにされて復讐を図るが、暗殺計画に気付いた娘が身代わりになるという悲劇で、原作はヴィクトル・ユーゴーですからしっかりできていて、恋のはじまり、失恋、妬み、呪い、復讐、暗殺と悲劇オペラの要素が揃ってドラマチックにわかりやすいのでオペラ初心者にもお勧めです。音楽もヴェルディの名作ですから、初心者だけでなく、聴けば聴くほど個々のアリアだけでなく全体の構成の素晴らしさがわかる名作です。
2021年に始まったプロダクションが好きでないことは別として、パフォーマンスもがっかりでした。
公爵役のテノール(ステファン・ポップ)は何度も聴いたことがあって一度も良いと思ったことがないので、今回もこんなものでしょうというだけですが、素晴らしい筈のプリティ・イェンデが不調だったのがまず残念。声が乾いてて声量が乏しく、これまで聴いた中では最低。
リゴレットは、2022年1月のナブッコ(→こちら)でタイトルロールだったモンゴル人バリトンのEnkhbatは、最近活躍目覚しいらしいそうで、たしかに声は良かったですが、こういう輪郭のない声は好きではない上に、芝居が全く下手。表情と体の動きからリゴレットの悲しみも怒りも感じられませんでした。来月出てくれるサイモン・キーンリーサイドならきっと上手に演じてくれる筈で、それを想像しながら見てました。
来月はキーンリーサイドの他に伯爵はサイミール・ピルグ、ジルダはエリン・モーリーと上手な人が揃うので楽しみ。
↓これまでのROHでのリゴレットのブログ記事。クリックで記事に飛びます。
リゴレット 2005年6月 Aネトレプコ、Pガヴァネッリ、Pベッツァーラ
リゴレット 2005年7月 Dホロストフスキー、Rヴィリャゾン、Eシウリーナ
リゴレット 2007年7月 Pチョーフィ、Wキム、Fグルンドヒバー
リゴレット(これまでの公爵比較) 2007年7月 ROH
リゴレット(これまでのリゴレット親娘比較) 2007年7月 ROH
リゴレット 2009年2月 Lヌッチ、Fメリ、Eシウリーナ、Kリドル
リゴレット 2010年10月 Dホロストフスキー、Pチョーフィ、Wキム
リゴレット(リハーサル) 2012年3月 Vグリゴーロ、Eシウリーナ、Dプラタニアス、Cライス
リゴレット 2012年3、4月 Vグリゴーロ、Eシウリーナ、Dプラタニアス、Cライス
リゴレット (ジルダ代役)2012年4月 Vグリゴーロ、Lクロウ、Dプラタニアス、Cライス
リゴレット(中村恵理さんの写真) 2014年9月
リゴレット 2014年9月 Dプラタニアス、中村恵理、Sピルグ
リゴレット 2014年9月 Sキーンリーサイド/Dプラタニアス、Aクルザク/中村恵理、Sピルグ
リゴレット 2017年12月 Dプラタニアス、Mファビアーノ、Sフォミナ
リゴレット (新プロダクション) 2021年9月 Cアルバレス、Lオロペサ、 L. AVETISYAN
写真はスマホとデジカメの両方で撮ったので、統一感ないですが。