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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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パルジファルの新プロダクションはこんな感じです

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昨日も今日も着物で出掛けたりして忙しかったので、なかなかパルジファル鑑賞記事が出来ませんが、いっぺんにやると長くなるので、パフォーマンスの感想は次回にして、今日はご存知ない方のための椿姫的簡単ストーリーと、新プロダクションのオフィシャル舞台写真だけをアップします。リハーサルについてはすでに簡単に書いておきましたけど(→こちら )、写真をご覧になれば納得して頂けるでしょうし。


ワーグナー最後のオペラですが、イエス・キリストが磔刑になったときに脇腹を刺した聖槍と血を受けた聖杯をの分捕っこで、舞台は中世のスペインで、聖杯守護の王と騎士団のお話。


以下、7年前の記事のくり返しですが、私の苦手な宗教的要素を除くとこんな話です。


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1

アンフォルタス王 「悪者に聖槍取られたばかりでなく、呪いで不治の病で苦しんでるんだ俺は。もう生きていたくなんかない」

クンドリー 「騎士団の長老様、王様のためにはるばるアラビアから特効薬持ってきました」

グルネマンツ 「魔法じゃからのう、薬では治らんぞよ。純粋な愚か者の出現を待てとの神託じゃ」

   「大変だ~、誰かが白鳥を射ち殺した!」

パルジファル 「おいらは飛んでもものは何でも弓で射るよ。悪いか? アッケラカーン~」

グルネマンス 「そちは誰だ? 名前は? どこから来た?」

パルジファル 「さあ、、おいら、なんにもわかんないんだよ。ボヤーン」

グルネマンツ 「おぉ、馬鹿面したこいつがもしかしたら待っている愚か者かも。お若いの、一緒にお城に来なせえ」


アンフォルタス王 「聖杯を敬う儀式をするのが辛い。痛いんだ、もう俺を殺してくれ~」
パルジファル 「・・・ポカーン・・」

グルネマンツ 「なんだ、こいつは何も理解できてないな。人違いだ。出ていけ」


2

クリングゾル 「俺が聖槍を分捕って、王に呪いを掛けてやったのさ。おや、また若いヤツがやって来るな。そいつもクンドリーに骨抜きにしてもらおうか。おい、クンドリー、たらしこんでこい。魔法でお前を絶世の美女にするから」

クンドリー 「またあ? 嫌よ~。アイタタ、わかったわかった、やるわよ」

パルジファル 「うわ~、きれいなネエチャンだ。デレデレ~」

クンドリー 「貴方の名前はパルシファルって言うのよ。あなたのお母さんがそう呼んでたのを覚えてるわ」

パルジファル 「そうだ、思い出した、それがおいらの名前だ。おかあちゃーん」

クンドリー 「お母さんのように優しくしてあげるから、私にキスして」

パルジファル 「チュキスマーク・・・ハッ! ・・・キスしたら、王様の苦しみと自分の使命がを突然わかったでござるぞ。シャキーン」

クリングゾル 「パルジファル、俺の投げるこの聖槍で死ね~!」
パルジファル 「おっと、ほれ見ろ、聖槍は拙者の頭上で静止して、悪魔のお城も崩壊したでござる。この槍は拙者がもらっていくぞ。キビキビッ」


3

アンフォルタス王 「親父も死んだし、痛いから俺も死にたい。」

パルジファル 「王様、この聖槍で傷に触れれば治るのでござるぞ。」

アンフォルタス王 「ほ、ほんとだ。治った!ヤッホー」

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           カメラ写真はクリックで拡大します

1第一幕

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

現代に読み替えてあり、騎士団は背広姿、舞台は病院。スマートガラスという、一瞬で曇ったり透明になったりする特殊なガラスが効果的に使われているのが気に入りました。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

聖杯守護騎士団の長老グルネマンツ(ルネ・パーペ)はばりっとした背広姿でかっこいいけどキラキラ、美貌(という設定の)の若者パルジファルはサイモン・オニール・・・むっ  観る度に太りやがって・・・ブタ  


                London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

時を超越した魔性の永遠女クンドリー(アンゲラ・デノケ)はヘアスタイルもタイムレスなつるっぱげ


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

最も重要なアイテムである聖杯がうやうやしく登場。と思ったら、おお~っ、人間だ! 宗教を感じさせるにはカップよりは少年キリストの方がわかりやすいし、このアイデアは新鮮。



2第二幕
                London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

    あ、クンドリーの髪の毛が伸びて、マニッシュなショートヘアに。どぎついメイクは同じだけど。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

パジャマ姿のトドを誘惑するラメねえちゃんたち。二つ目の大きめの箱は淵の色が変わるだけで、高価なスマートガラスはちっちゃい箱だけってことね。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

パルジファルを誘惑するクンドリーの髪は急に伸び、燃えるような赤毛に。誘惑を退けてしゃきっとしたパルジファルの勇姿。すらっとしたテノールだったら「キャーッ、待ってました恋の矢」って場面なんですけどねえ・・ぶーぶー


3第三幕

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

一着しかない背広がボロボロになっちゃいましたね。聖槍を届けるための長旅から帰った無精ひげのパルジファル、苦労したわりには全然痩せませんでしたね。



London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

アンヨきれいきれいして、3人でお城に向かいましょう。王様は苦しみ過ぎてゴリラになってるけど・・


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

聖槍に触れて傷が治った王様は、またヘアスタイルが変わったばかりじゃなくて顔つきまで優しくなったクンドリーと手に手を取ってハッピーエンド。彼女は死ぬ筈なんですけどね。


新聞批評なんかでは、稀にみる素晴らしいプロダクションだ、と褒められたわけではないけど、私が生で観た中ではベストだし、すっきりシャープで私は気に入りました。



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