<11th Mar Mon>
5連ちゃんの初日の今日、フィリアノーティのコンサート前の時間つぶしにデパートに行ったら、ちょっとしたファッションショーをやってました。同じ人間とは思えない体型のモデルさんに混じって、なぜか一人太目の女性が嬉々として登場。一般募集のお客さんか?
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ご贔屓ピアニストのアンスネスは最近ベートーベンに凝ってるようで、もうしばらくベートーベンに専念すると宣言してるので、なぜかベートーベンはピンと来ない私にとっては残念な展開ですが、3月4日のバービカンでアンスネスのリサイタルは聴きに行きました。
Sonata No 11 in B flat major
Sonata No 28 in A major
Variations in F major
Sonata No 23 in F minor, Appassionata
Leif Ove Andsnes piano
前半のソナタ2曲は地味な曲でもあり、彼の魅力である澄んだ音色をもってしてもそんなに感動できず、やっぱりなあと淋しい気持ちでしたが、後半はわかりやすい華やかな曲で楽しめました。
軽快で洒落てるヴァリエーションもチャーミングでしたが、最後のハイライトである熱情は好きな曲だし、目の前で必死に弾く姿を見ながら聴くと更に興奮度が増します。
決して大袈裟アクションはなく彼らしい正確で丁寧で誠実な演奏でしたが、それでも熱情は難儀でスリルのある曲ですから、あのいつもは淡々としたアンスネスが終了後の数秒間数秒間、動けずにうずくまってしまった程です。
彼自身も感動したのでしょうか、素晴らしい演奏にたくさんの人がスタンディングオベーションしてました
カーテンコールも、いつもはあっさりし過ぎてそっけないんですが、今日は少し長かったし、嬉しそうな表情も見せてくれました。
アンコールは2曲で、ベートーベンのバガテルとシューベルト(はっきり聞き取れませんでしたが、マモンムジークとかなんとか)でしたが、「熱情でがんがん弾いて熱くなり過ぎてしまったかな」、と反省してるかのごとく、最後は地味で思慮深いシューベルトで謙虚に幕を閉じたのがアンスネスらしいというか。
BBCラジオで生放送されたので、その後一週間、オンデマンドで何度か聞くうちに最初のソナタ2曲の良さもわかってきて、アンスネスのおかげでベートーベンも敬遠せずに聴いてみようという気になりました。彼はおそらくこのプログラムでもうちょっとしたら日本にもコンサートをするようです。
そうでなくても、彼が弾くなら何でも聴きにいくわけですから、4月26日にロイヤル・フェスティバル・ホールでベートーベンのピアノ協奏曲5番「皇帝」を弾いてくれるのが楽しみ(→こちら
)。
ところで、ピアノリサイタルと言えば、1週間前にサウスバンクのピアノシリーズの販売が始り(→こちら )、ポリーニ、内田光子さん等の大御所も来てくれる中、私が買ったのはロシア人若手二人(ダニール・トリフォノフとデニス・マツエフ)と、一度も生で聴いたことがないポゴレリッチ。
サウスバンクと言えば、長い間修復していたオルガンがついに完成してお披露目コンサートが今月いつくかあり、パイプオルガンが弾けるトーチャンの希望でふたつ行きます(3月21日と26日)。後者はアントナッチがキャンセルした代役がサラ・コノリー。