<5th July Sat>
昨夜は、朝から働いたし旅行帰りでさすがに疲れてたので、マノン・レスコーでかなりうたた寝しちゃいました。まあ、いつもの舞台横の席からは見えない最後の上の方で行われる場面だけ見られればいいやというつもりだったので充分ですけど。
今夜のマリア・ストゥアルダは新プロダクションの初日でしたから、しっかり観ましたよ。旅行記事とかネタは溜まってるんですがすっ飛ばして、今夜のことをまず殴り書きしておきます。 週末でもあり、たまには速攻でね。
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今夜はドニゼッティのマリア・ストゥアルダの新プロダクションの初日でしたが、プロダクション・チームへのブーイング、今までで一番大きかったのではないかしら
時代の読み替えは歓迎だし、現代とエリザベス朝の衣装が混じってるのは面白いと思う。
だけど、あまりにもチープで趣味の悪いセットは全く頂けません
話の展開が史実とは違うのは百も承知ですが、英国の歴史上大切な悲劇のスコットランド女王メアリー・スチュアートをエレベーターのドアの前の白々しい蛍光灯の下で処刑するなよな~
Director Moshe Leiser
パフォーマンスには大満足
ジョイス・ディドナートが上手なのはここにしょっちゅう出てくれてるからよくわかってるけど、エリザベッタ女王役のカルメン・ジャンナタシオも声がよく出て素晴らしかった。カルメン嬢、以前聴いた時は期待外れだったのでなにを聴いたかすら覚えてないけど、今回は嬉しい驚き。まるで不思議の国のアリスのヘレナ・ボナム・カーターみたいな陳腐な衣装とメイキャップだったけど、演技も上手で漫画チックにならずに熱演し、ディドナートとほぼ互角に戦いました。
スペイン人テノールのイスマエル・ジョルディについては意見が分かれるようですが、私は結構気に入りました。えらく硬い歌い方で小回りもきかないのですが、立派な声量で軽々とまっすぐ響くのは聴いてて小気味良し。ダークで陰険そうな顔はまるで悪役のバリトンの雰囲気で、声とのギャップがすごいですが、長身なの貴重。秋にチャールズ・カストロノーヴォが降りた後の代役君ですが、大嫌いなカストロノーヴォを聴かずに済んだだけでなく、名前聞いたすらなかったですが、イスマエル君で聴けて本当によかった。
他の人たちはイマイチですが、主役3人がこれだけ上手でオケも良かったのでプロダクションのひどさも我慢できるし、あと2、3回聴くのが楽しみ。
しかし、マノン・レスコーに続いて又現代読み替え版なのは偶然とは言えつまんないし、新しい観客獲得に必死になってる筈なのに混乱させて逆に客離れが起こるのでは?
実は先週チューリッヒで観たのは同じドニゼッティでエリザベッタ女王も出てくるロベルト・デヴリューだったのです。やけに古めかしいプロダクションでどうかと思いましたが、今回の崩し過ぎもあんまりだ。ということで、なかなか上手くいきませんね。
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