<16th Aug Sat>
日本は大雨で大変だそうですね。涼しいロンドンでしばらくのんびり過ごせましたが、明日からはあれこれ忙しくなる予定なので、その前に昨夜観たバレエの写真をアップしておきましょう。
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The following photos will be enlarged by clicking
8月15日、マリインスキーバレエがROHでやってる夏季公演の最後の演目であるシンデレラに行ってきました。
ディズニー映画とは多少違うだろうけど充分理解はできるやろと思ってなんの予備知識も持たずに行き、観る前にキャストシートすら見なかったので、「え~っ、一体誰っ」という人たちも出てきて、奥行きのある舞台だったので私の安い席から見切れる部分も多かったので全貌が掴めたとは言えず、ちょっと勿体ないことをしたかな、と反省
ラトマンスキーという有名な人が2002年にマリインスキーバレエのために振付けたコンテンポラリーなバレエなんですが、古典とモダンな動きが混じりあうユニークな作品で、2年前にはエジンバラ・フェスティバルでもゲルギエフ指揮で上演されました。今年の4月にNHKのBSで放映され、バレエファンの方はご覧になってるでしょうから、バレエ無知の私があれこれ言うのは控えますが、プロコフィエフの音楽との相性はまあ良かったと思うものの、繰り返しの動きも多くて途中ちょっと退屈しました。
繰り返しでも、皆がピシッと揃っていれば飽きないのでしょうが、群舞もロシアのバレエ団にしてはちょっとバラバラだったような・・(ロイヤルバレエと違い、ロシア軍団は一糸乱れずというのが私のイメージ)。
キャスト等はこちらを拡大してご覧下さい ↑
シンデレラ役はディアナ・ヴィシニョーワ。
彼女のために振付けられたらしいのでラッキーだったとは思うのですが、ビシニョーワは先月ジュリエットで観たばかり(→こちら )。ボリショイバレエと交互にあるこの夏休みのロシアバレエ、いつも誰がなにを踊るかは切符販売時点では発表になっておらず、ベストなダンサーが出る可能性が最も高い初日を狙うんですが、今回のマリインスキーには2回しか行かないのに2回とも同じプリマドンナだったのはがっかり。
ヴィシニョーワは、ジュリエットもシンデレラも凄く上手で、少々トウが立ってるとは言え可愛くて可憐で文句の付けようは全くないのですが、いまひとつ華がない気がして、特にもう一度観たいとは思わないかな。
王子様のコンスタンチン・ズヴェレフは長身なので遠目には見映えするでしょうけど、舞台横から近くで見た私には顔が(悪くはないけど)すごくハンサムでないのがよくわかり、こないだうっとり見惚れた紅顔の美少年ロミオ(→こちら
)に比べるとチャーミング度はうんと低くて(バレエダンサーには美しさを求める私)、それでも踊りがとても上手だったらいいけど、長身を持て余してシャープさに欠け、大雑把な感じがしました。
それにしても、このバレエ団は男女共に長身のダンサーが多いこと。特にこのシンデレラにはそういう人をたくさん出したようで、バレエバレエ教師役のユリ・スメカロフはロメジュリのティボルトで背の高さで目立ってたのに、シンデレラではもっと大きい人がたくさん出てました。でかいとどうしても大味な動きになってしまう場合が多いんですけどね。
で、上の写真、女性3人が継母と継姉ということはおわかりでしょうが、青いズボンのでかい男たちは誰かというと、これがなんと王子様のお嫁になるためにシンデレラが舞踏会に置いていった片方の靴を必死で履こうとする花嫁候補! 今のロシアのゲイに対する処遇を考えれば笑っちゃうというか、拍手送っちゃうというか・・
他にも、王子様がシンデレラの靴をバックパックに入れて探し回る普通の青年だったり、シンデレラが自分で持ってるもう片方の靴を2階から王子様に投げ降ろすとか意表をついた演出も面白かったです。
これでROHにはしばらく行きませんが、来週はグラインドボーン、週末はシューベルト祭でヨーロッパ大陸遠征というこの夏のハイライトであるエクサイティングなイベントが続きます
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