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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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トビー君がマスタークラスの先生と歌コンテストの審査員

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<21st Nov Fri>

今月に入ってから毎日仕事に行ってますが、今日は久し振りにオフ。 週末もゆっくりできて、溜まってる旅行やオペラについて書く予定ですが、 今日の午後バレエ(ドン・キホーテ)のドレスリハーサルに 行く前に昨日と一昨日の音楽学校見学について書いときます。 記事にするつもりはなかったのでろくな写真がありませんが凄く面白かったので。

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11月19日の午後と20日の夜、ギルドホール音楽演劇学校Guildhall School of Music and Dramaの無料イベントに行ってきました。どちらも卒業生でご贔屓テノールのトビー・スペンスToby Spenceト出演がきっかけでしたが、隣のバービカンに行く途中に何百回も通り過ぎてるのに一度も入ったことがなかった音楽学校の中に浸入できて嬉しかったです。外でばっかりトビー君にも会えて挨拶もできたし(「やあ、又君か」って感じで)。


何度か行ったRAM(Royal Academy of Music)の優雅でクラシックな建物と比べると、ここはモダンで味気ないバービカンのスタイルに合わせてあるのでしょう、コンクリート打ちっぱなしの醜さが残念ですが、若い音楽学生がたむろする雰囲気はそれだけでワクワク 。


まず19日はトビー君が審査員だったEnglish Song Prizeという歌コンテストで、13人の学生が小さなレクチャー・リサイタル・ホールで英語の歌曲に挑戦。ソプラノ人2、メゾソプラノ2人、テノール4人、バリトン/バスバリトン5人で、レベルは充分高く聴き応えありましたが、あまりにあからさまで笑っちゃったのは、バリトン組とテノール組の容貌の差にひひ

だって、バリトン君は揃いも揃って長身ハンサムなのに、テノール君は一気に容貌が劣っちゃうんですもの。オペラ界ではそれは当たり前なのでやっぱりねと思っただけですが、ここまで揃うと壮観だわ目


私は俄然テノール君のほうに興味があるのでルックスは乏しくても全員テノールでも良かったんですが、やはり不自然なテノール音域はそもそも歌える人が少ないのでしょう、数でも負けてました。


    


この日トビー先生は最後にちょっと評論しただけなので彼目的であれば行く価値はなかったですが、昨夜大ホールでの20日のマスタークラスは当然彼が喋りまくり、歌う声と喋る声が違う歌手も多い中で全く変わらないトビー君のクリアでリリカルな生声(マイクは使用せず)に私はしびれっぱなしラブラブ! ちょっとづつだけでも結構歌ってくれたのもボーナスチョキ そして、なによりも暖かいパーソナリティに接することができたのが嬉しいです。


マスター・トビーは「技術面は君たちの先生の仕事だから僕は口を出さないから」、ということで(とは言ってもそりゃ口の開け方とかつい注意したくなっちゃうんですが)、メリハリやテンポ、内容の理解、感情を込めて時にはアクションも伴う方がいいよ、というアドバイスが主でしたが、ほんのちょっとしたことで生まれ変わったように上達するのはマスタークラスの醍醐味でアップ、観客は少なくてもトビー先生もご満悦でしたニコニコ


    



    


一番顕著だったのはコンテストでも私が一番気に入ったピュアな美声のテノール君(James Robinson)で、コンテストでは突っ立ってベンジャミン・ブリテンばかり一本調子で歌ってご褒美ももらえませんでしたが、トビー先生の細かいアドバイスの後はますでサナギが蝶になるように生まれ変わり合格、豊かな表現力でストーリーに私たちを引き込んでくれ、コンテストでも同じ曲を歌ったのですが、トビー先生の仰る通り、まるで違う曲に変貌。ベンジャミン・ブリテンのThe Choirmaster's Burialという幽霊の話で、後にオペラ「ねじの回転」につながったということですが、30分間ジェームス君が何度も何度も歌って進化する姿はさまにマジックでした。 ジェームス君の声はどんぴしゃ私好みなので、またどこかで聴けますよう。ブリテンよりもバロックものが似合いそうな子です。


実は今夜もバレエの後で時間に間に合えば又この学校の歌バロックパフォーマンスを聴きに行くかもしれず(→こちら )、これにもジェームス君が出てくれたらなんて嬉しいか。名前を忘れないように書いておくと、 Rhodri Jonesというテノール君も明るくて良い声だったし、小柄で一番容姿はぱっとしなかったJames Way  君も渋くて完成された歌唱で良かったです。ソプラノのCaroline Swarbrick嬢の高らかに響き渡る澄んだ声も印象的でした。


どちらのイベントも、一般客は遠慮しいしい小さくなって見学させてもらうのかしらと思ったら、出演者の身内とも思えないジジババ客がほとんどだったので居心地悪くなかったし、なんと言ってもガラガラなので、席を埋めてもらえて学校側も感謝してるのではないかしら。これからもどんどん行くつもりですが、ロンドンのクラシック音楽ファンの皆様、都合がつけば是非行って下さい。お勧めです。


ロンドンの主な音楽学校はこのギルドホール(→こちら )、ロイヤル・アカデニー・オブ・ミュージック(→こちら )、ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージック(→こちら )ですが、たしかグリニッジにもあったな。




     

メモ<追記>


バレエが終わったのが6時半、急いで又ギルドフォード音楽学校に駆けつけ、学生たちのHistorical Performance Baroque Scenesを聴きました(無料)。


45分間だけでしたが、モンテベルディ、パーセル、ヘンデル、チェスティ、ラモーを少しづつ歌い演じてくれて、これもなかなかのレベルで感心。特に縦横でかくて声量も豊かなカウンターテナーAlex Mastersとズボン役が凛々しい長身美女メゾ・ソプラノのCarmel de Jager嬢に惹かれました。

なんと、これで3日連続でこの学校でパフォーマンスを聴いた私。クセになりそうだわ。



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