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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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カウンターテナー三昧 その1 Iestyn Davies

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<7th Dec Sun>

ムスメの振袖の着付けという懸念イベントが無事終わり、今日は家でリラックス。

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先月ロイヤルオペラハウスのイドメネオでフランコ・ファジョーリを5回も聴いたのですが、引き続きカウンターテナーには縁があるようで、12月5日から12日までの8日間になんと5回パーもカウンターテナーが出るコンサートに行きます。 5日はイエスティン君、8日のランチタイムにWigmore Hallでジャルスキー、10日はバービカンでティム・ミードのメサイヤ、11日は又イエスティン君、12日はWigmore Hallでチェンチッチとなかなかの顔ぶれでしょグッド!


   



まず、第一弾のイエスティン君のリサイタルがSpitalfields Winter Festival初日イベントとして、一昨日Shoreditchという金融街シティから北西にあるSt. Leonard's聖レオナルド教会でありました。

私の会社からは歩いて10分なのに用がなければ行きたくないエリアだけど、事前に下見してきました。


外見はそこそこ立派だけど、よく見ると外も中もメンテが行き届いているとは言えない教会で、まあそれはいいのですが、交通量の多い交差点なので一昨日のリサイタル中にも何度かけたたましい救急車の音がして邪魔でした。教会コンサートの問題点その1。




カジュアルなレストランも近くにいくつか発見しましたが、このリサイタルは自由席ということで、お店で待ってるうちに遅れを取ってはいけませんから、当日はオランダからこのためだけにいらしたレイネさんとうちのトーチャンの3人でリバプールストリート駅内のセルフサービスの店で急いで済ませて会場に向かいました。


そしたらやっぱりうんと早過ぎて、ドアが開くまで30分以上外で待つ羽目になりましたが、かぶりつき席を確保するためにはこれくらいはなんのその。おかげで一番乗りで、最前列真ん中に座れて本当に良かったとリサイタル中ずっと思ったことでした。


だって、4、5メートル先に座って歌ってたイエスティン君の生の声と跳ね返ってくる声のバランスが絶妙で本当に美しい響きだったんですキラキラ

イエスティン君はかなり何度も近くから聴いてますが、いやイエスティン君のみならず、こんな神々しいまでの歌声を聴いたことはないです。うっとりなんて生易しいものではなく、感動で体が震えましたえっ叫び


パーセル、ダウランド、ヘンデルのプログラムで、多くがお馴染み過ぎる曲だったけど、どれも今まででベストに聴こえ、ふくよかでありながら澄んだ声もテクニックも感情移入も完璧だった絶好調のイエスティン君は凄いとあらためて感心ドキドキ。5ツ星のレビューがあるのも納得で、今まで行った歌のコンサートの中ではベストかも。



Iestyn Davies
countertenor
Elizabeth Kenny lute


Programme to include
Dowland Flow My Tears
Come Again
In Darkness Let Me Dwell
Can She Excuse My Wrongs
Sorrow Stay
Now, O Now, I Needs Must Part
Purcell Music for a while
Tis Nature’s voice
Evening Hymn
By beauteous softness
If music be the food of love
Handel Cantata Hendel, non può mia musa
Oh Lord, whose mercies numberless

しかし、石の教会の音響は問題ありのようで、私たちは運よくツボの位置だから良かったけど、もっと遠い席だと響きすぎてワ-ンワーンとなっちゃうんでしょうね、きっと。教会コンサートの問題点その2。教会で声楽を聴いたことはあまりないのですが、席選びには気を付けなければ。 

だけど、残念乍ら11日は又イエスティン君が会社近くの違う教会で歌ってくれるのですが、それは指定席で、気付いたのが遅くて前から2列目だけど一番隅っこなので、響き過ぎの声しか聴こえないだろうなあ・・しょぼん

最後は10月にガンで亡くなったイエスティン君のお母さんが好きだったというAn Evening Hymmでしんみりと。涙で目が光っていたような・・。



アンコールはヘンデルのSaul(来年グラインドボーンで彼が歌うので是非また行きたい)で華やかに、そして最後はThomas Morleyのコミカルな歌でハッピーなムードに。



えらく寒くて(教会コンサートの問題点その3)、イエスティン君が風邪ひかなきゃいいけどと心配だったけど、スポットライト以外はキャンドルライトのみで雰囲気は素敵でした。



CD終了後はすぐにCDサイン会。売り上げはお母さんがお世話になったホスピスに寄付されるそうで、それなら私も一枚頂くことにしましょう。


「これ買ってくれてありがとう」、って、実はイエスティン君のCDはこれが初めてなんですが(他のCDもずっと買ってないし)、家で聴いてみたところ、生で聴く方がやっぱりずっと良いわ。


明日のお昼は久し振りに生ジャル君(フィリップ・ジャルスキー)が聴けるのが楽しみ。夕方からはトリスタンとイゾルデだし、ダブルヘッダーで楽しんできますチョキ


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