<18th February Sat>
今週は頑張りました オペラ2つとコンサート2つに4夜連続で行った上に、会社の昼休みに毎日ジムに通いましたもん ジムで実際に運動できるのは30分だけなので大した運動量にはならないけれど、それでも水泳3回とマシン早歩き2回あれば、なにもしないよりは少しはましでしょう。やっぱr高い会員費を払うのが私には一番効果的。オペラは、あまりに切符代が安いこともあり、昼間の運動で疲れてついうとうとしてしまうこともありますもんね。じゃあ、オペラも高い切符買えば? って、そりゃできるものならそうしたいですよ~
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2月8日、ロイヤル・フェスティバル・ホールのLondon Philharmonic Orchestraのコンサートに行きました。目的はピアニストのStephen Hough。50歳のホフは今イギリス人としては一番確実に活躍してるピアニストではないかしら。前から一度生で聴きたいと思っていたのですが、機会が多くあると却ってなかなか行けなかったところ、リストのコンチェルトを一晩に2曲弾いてくれるというので、「よしっ! これだ」、と飛びつきました。
Bohuslav Martinu: Symphony No.6 (Fantaisies symphoniques)
Franz Liszt: Piano Concerto No.1 in E flat
Interval
Franz Liszt: Piano Concerto No.2 in A
Antonin Dvorák: Symphony No.8
London Philharmonic Orchestra
Marin Alsop conductor
Stephen Hough piano
コンチェルトはそれぞれ20分くらいと短めですが、そりゃリストですから超技巧が要る難曲で、それを2曲もやるなんて並のピアニストにできる芸当ではありません。1番は鍵盤を上から叩きつけるガンガン系、2番は横に激しく動くヌードル華麗系、というかなり違う2曲を休憩をはさんでやったのですが、期待通り技術的な完成度の高い演奏でした
私は彼のようにまず正確に弾ける人を高く評価しますが、大きな手であっさりと難なくリストを2曲も弾いてしまったホフのスタミナも凄いです。横顔と鍵盤が見えるコーラス席だったのですが、汗ひとつかかず表情ひとつ変えず、腕を不要に振り上げることもしないホフは、それが彼のスタイルなのでしょうが、あまりにクール過ぎてビジュアル的に物足りなく感じたほどです。特に1番はリスト自身が初演したということで、失神する聴衆がいたことで有名なリストのこと、きっと顔も体も大袈裟なアクションに違いなくて、そういう刺激でこの曲が更に盛り上がるわけですもんね
今回聴いた限りでは、とても上手だけど、いまひとつ華がないし、私が大好きなキーシンやアンスネスのような個性も感じられなかったホフですが、一回だけで決め付けてはいけないし、また是非聴きたいですが、次は彼の身のこなしに相応しい知的で落ち着いた曲がいいかな。
空席が目だっただけでなく、ホフが実力の割には人気がないのは、終了後のCDサイン会でも明らかで、私同様家路を急ぐ人が多かっただろうということを考慮に入れても、5、6人しか並んでなかったという、あまりの閑散ぶり。 折角これだけ弾けるのだから、地味なルックスは仕方ないとしても、なんか工夫しないと勿体ない人だけど。
あ、そうだ、キーシンとアンスネスと言えば、来月二人のリサイタルがあるので、うんと前から切符を買って楽しみにしてます(キーシンは3月2日にバービカンで、アンスネスは3月29日にQueen Elizabeth Hall)。
この日は雪になるかも言われてたので、帰りの足が心配で、聴きたかったリストが終わったら帰りたかったんですが、コーラス席のど真ん中だったので曲の合間に抜け出ることができなくて仕方なく最後までいたんです
ドヴォルザークの交響曲8番はリストの手に汗握るテンションをほぐすようなほっとした優しさで、56歳のアメリカン人女性指揮者のマリン・オルソップもきびきびを格好よく(久し振りに見たらうんと老けてたけど)、なかなか良かったですが、最初のマルティヌーの前衛的な交響曲が長くて退屈だったし、結局交響曲2つとピアノ協奏曲2つもやって長いコンサートとなり、普通ならお得感を感じるところでしょうが(私の切符は8ポンド足らずだし)、早く帰りたい私は気が気ではありませんでしたわ 数日前に雪で大変な目に合ったばかりなので(→こちら )
コンサート終了後に渡るテムズ河の橋からの眺めにいつも幸せを感じます