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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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ロジェ王 by Szymanowski ROH初上演のポーランド語オペラ

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<2nd May Sat>

今日はハイゲートのパブの2階でヘンデルのセルセ観ました。レベルもなかなかだし、なによりもすぐ目の前でやってくれるのが嬉しいです。近くの公園もきれいだったし、ロンドン郊外も捨てたものじゃないです。

ベルリンのオペラの感想を書く前にROHでロジェ王が始まってしまったので、ローエングリンはもう少し暖めることにして(なんせクラウス君の写真を選ぶだけでも時間が掛かって・・)、クヴィエチェンのロジェ王を先に済ませます。

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5月1日、シマノフスキのオペラ「ロジェ王」の新プロダクションの初日に行きましたが、いやー、仕事で疲れてる日に行くオペラじゃないですね。舞台からうんと近い席ですぐ下にパーカッション奏者たちがいたのに、何度もウトウト・・ぐぅぐぅ

美しいけどだらーんぼやーんとした音楽の上に、何かが起こるわけでもなくロジェ王の羊飼いの美青年に対する精神的肉体的葛藤という観念的な内容で、字幕だけでは深い意味がわからないので、たとえ疲れてなくても寝ちゃうかも、って類の1930年代のオペラです。ストーリー等はウィキででもご覧下さい(→こちら )。ニーチェがなんたらかんたら、とか小難しいですけどねショック!


来週もう一度行くので、それまでにはもう少し知識を増やしておくつもりですが、まず初日は白紙の状態でまず観てみました。


いくつか出た批評は5ツ星のもあるのですが、ブラボーが飛び交ったわけでもなく観客の反応は割と冷ややかだったので(インターバル前の拍手はもの凄く静かだった)、作品自体も含め、批評家には受けるオペラだってことでしょうか。


尚、ROHで初上演というこのオペラには当然ポーランド人がたくさん駆けつけたようで、いつもとちょっと違う雰囲気のお客さんが多かったし、蝶ネクタイも人もちらほらいたので、お祝いしてたんでしょうね。


準備不足の上にちゃんと観たとは言えない私があれこれ言うのも気が引けますが、





家プロダクションジーンズ


セットに映像が映写されるというコンセプトは、同じホルテン演出のドン・ジョバンニとそっくりで、マンネリ。最新のテクを駆使するのは良いけど、そのドン・ジョバンニは6月にやるし、その時に又かってことになって、タイミング悪いですよね。

でも、似たようなコンセプトでもグレードアップはしてて、3Dの巨大な頭はぐるっと回転するし、映写は手が混んでて洒落てるし、回転すると後ろは3階建ての建物になってたり、とビジュアル的には大いに楽しめます。

インターバルに巨大頭が撤去されてからの炎や眩しいライトも「お~っ!」というインパクト充分。パンツ一丁の裸の男性ダンサーたちで動きもあり、ホルテンのドン・ジョバンニやオネーギンを知らなかったらプロダクションとしてはなかなかのものだと思います。私の音楽から受けるイメージとは違いましたが(淡い色彩で広がりを感じさせて欲しいのに、囲いばっかりだから)、ホルテンが長い間構想を練った意欲は感じられましたアップ


王冠2 Król Roger

Music Karol Szymanowski

Libretto Jarosław Iwaszkiewicz
Director Kasper Holten
Designs Steffen Aarfing
Lighting design Jon Clark
Video design Luke Halls
Choreography Cathy Marston
Dramaturg John Lloyd Davies
Conductor Antonio Pappano
Król Roger II Mariusz Kwiecień
Shepherd Saimir Pirgu
Roxana Georgia Jarman
Edrisi Kim Begley
Archbishop Alan Ewing
Deaconess Agnes Zwierko

音譜パフォーマンス


はったりかますようなアリアはないので、声そのものの魅力と知性で勝負なんですが、タイトル・ロールでポーランド人でもある看板男のマリウシュ・クヴィエチェン、今日はちょっと抑え気味過ぎるのでは?と思ったら、実は風邪で苦しんでるんですと途中でホルテンからアナウンスがありましたカゼ

ったく、どうしてこんな大事な日に病気になるのよ!?(昨日ラジオで聴いたメトNYでもポーランド人のベチャワが病欠) ロンドンは寒いんだから気をつけなきゃ駄目なのにパンチ! まあ最後は上半身裸で大健闘してくれたし 元気なくても充分上手でなクヴィちゃんだけど、もっと圧倒的な声を聴かせてくれる筈だから、来週が楽しみ。   



サイミール・ピルグは充分実力を発揮。 立派な声量と声自体の魅力に加え、全ての人を魅了する青年役に充分のカリスマ性も感じられ、テノール好きの私は嬉しい限り。見る度にハンサムになるしキスマーク


羊飼いの虜になってしまう王妃役はアメリカ人ソプラノのジョージア・ジャーマン。一番聞かせどころのアリアもあって得な役ですが、他の役でも是非聴いてみたいという程ではないけど、ほっそりした容姿も歌も充分合格。








     

指揮はもちろんパッパーノ大将。 大人数オケでパーカッションばかりが強調された舞台横の席でしたが、安心して聴けるお馴染みで指揮ぶりを横から見る席に座れてラッキー。もっとも、彼を見てる余裕はほとんどなかったですけど。


来週は立見なので居眠りはできないし、真正面から全体が見えるので、今度こそはしっかり鑑賞します。稀なオペラを耳慣れないポーランド語を聴くのは貴重な機会ですしね。





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