<20th May Wed>
ベルリンのオペラや観光ネタが山ほどあるけど、その前にROHの椿姫の初日を手短に写真と感想だけ済ませて、ベルリンはその後ゆっくり。
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今、東京の新国立劇場でも椿姫をやってて、評判の良い新演出で話題になってるようですが(3年前にROHで代役椿姫だったベルナルダ・ボブロ(→こちら )と私のご贔屓テノールのアントニオ・ポーリ君)、20年前からやってるロイヤルオペラの椿姫も素敵ですよ。20年以上も同じプロダクションですが、苦しい時のトラヴィアータ頼み、今回も16回やるんです。
私はベルリンから帰った5月18日、空港からスーツケース持って初日に駆けつけました
この日はソニア・ヨンチェヴァのヴィオレッタを凄く楽しみにしてたのに結局全部キャンセルしたのは残念ですが(そのためにベルリンから早く帰って来たのに・・)、2チームあるうちもう一人のマリーナ・レベカも素晴らしいのは知っていたので、レベカ嬢を聴くのが予定より早くなっただけのこと。
美人の産地ラトヴィア出身のマリーナ・レベカ嬢、2010年にアンジェラ・ゲオルギューの代役で出た時に観たのですが(→こちら )、急だったので芝居は追いつかなかったけど、綺麗なだけじゃなくて立派な声量とクリーミーな声が素晴らしかったので、今度は役作りも準備万端でどれだけ進歩したかしらとワクワクでした。
3年前は若くて元気過ぎるヴィオレッタでしたが、ちょっとふっくらしたレベカ嬢、しっとりとした大人の魅力を醸し出してました。例えばアイリーン・ペレスのような可憐さなないし、身のこなしも演技は控え目過ぎるくらいなので大味な感じなんですが、色んなヴィオレッタがいてもいいわけですから、これがレベカ嬢の個性でしょう。長身美人で舞台映えのするエレガントなヴィオレッタでした。
姿も声もネトレプコを彷彿とさせるレベカ嬢(ほっそりしてた頃のネトコちゃんよ)、楽々出るパワフルでなめらかな声にずっと聴き惚れっぱなしでした。
新聞レビューは4ツ星と3ツ星がほとんどですが、彼女は当然絶賛されてて、彼女だけの評価なら軽く4ツ星間違いなし。
アルフレードも2チームのテノール両方とも好きなので、これも又楽しみでしたが、初日はまず、ヨンチェヴァと共演する筈だったスペイン人のイスマエル・ジョルディ。
マリア・ストゥアルダでディドナードの相手役として私は気に入ったのですが(→こちら )、クセのある甲高い声は万人向けではないでしょうね。ハンサムじゃないしか弱い感じなのですが、この役にはぴったりで、私は充分楽しめました。
もう一人は知名度で勝るポポフなので早く聴きたいですが、ドミンゴ先生と親子のジョルディをもう一度聴くのも楽しみ。
ジェルモン・パパはどうでもいいんですが(私は低音歌手に惹かれない)、フランコ・ヴァッサロは可もなく不可もなく、魅力もなく・・。有名なアリアもあまりに退屈だったので、立見の私は余程床に座っちゃおうかと思ったくらい。
今回はこの役でドミンゴ先生が2回だけ出ます(5月28日と6月3日)。他チームのパパは若いパテアン。
マルコ・ミンコフスキの指揮は、私が舞台から遠かったせいかもしれないけど、なんだか薄くてモーツァルトみたいだったけど音色は美しかった。でも、テンポが遅くて歌手が歌いにくい場面が何度かあったような。それに頭を思い切り振りまくるミンコは、遠くの私でも邪魔に感じましたよ。
カーテンコールに一緒に出てきたのは演出家のリチャード・エアでしょうか? 初めて見るけど、今回はなにかの記念なのかな?(このプロダクションの150回記念だそうです)
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