<22nd November (Tue)>
ボーイフレンド君が南米旅行で留守なのでムスメが泊りがけで遊びに来てくれて嬉しいトーチャンカーチャン。家を出て行ったと言っても荷物はほとんど部屋においてあるのを、少しづつ整理してもらい、カーチャン部屋にしようという魂胆なので、休暇まで取って捨てるのを手伝ってるんですが、実は会社でも古い書類をばっさり捨てる作業の真っ最中。本来はモノを捨てられない性格なんですが、勢いがつくとどんどん捨てられるものです。などと言いながら、古い着物雑誌を捨てようとして、つい読み耽ってしまい・・・
でも、溜まってるコンサート記事は頑張って片付けますよ。
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5週間以上も前に行ったコンサートのことを今更書くのも気が引けるんですが、自分で老後にこのブログを読んで懐かしさに耽る際、素晴らしかったコンサートの記事がないのはあまりにも悲しいですから、備忘録として、これ以上忘れないためにも記録しておきます。
折角Wigmore Hallのサポートフレンズだったのに、日曜の夜おそらく地下鉄も工事で不通なのにわざわざ出掛けるのもめんどくさいから後で考えようと思ってて忘れてしまったこのコンサート、数日前に気付いて売れ切れになる直前にかろうじて一番後ろの席が買えたんですが、写真を撮ったら係員に注意されるに決まってるので、ろくな写真がないのも残念です。これだけの人数が出演すると、舞台のすぐ裏の部屋もおそらく着替え室になってしまい、イエスティン君だけに挨拶するのも難しいでしょうし。
そう、10月16日のこのコンサートに行ったのは一重にカウンターテナーのイエスティン・デーヴィーズIestyn Daviesが聴きたかったからで、もう一人ベテランのカウンターテナーで今は音楽学校の教授になってるロビン・ズレーズRobin Blazeは(かつては大好きだったけど)今回は私にとっては単なる添え物。若くてピチピチの方がいいでしょ、やっぱり
The King's Consort
Iestyn Davies countertenor
Robin Blaze countertenor
Purcell
Hark how the songsters/In vain the am'rous flute/Oh solitude, my sweetest choice/Sing, sing ye druids/
Chaconne from Dioclesian/Since the toils and the hazards/Since from my dear Astrea's sight/
No, resistance is but vain/Sound the trumpet
Blow
Ah heav'n, what is't I hear?
Humfrey
Lord, I have sinned/A hymn to God the Father Williams: Sonata in imitation of birds
Blow
An Ode on the Death of Mr Henry Purcell
パーセルを中心とする優雅なイギリス歌曲ばかりのコンサートで、珍しいカウンターテナーのデュエットもたくさん歌ってくれたのは嬉しかったですが、今のイエスティン君の勢いからすると負けることは最初からわかっただろうに共演してくれたブレーズ教授の勇気には敬意を表します。本当に、こうして二人で対決するとどっちが上手かは明らかでした。コンサートの直前にラジオで何曲か同じ曲を生で歌ってくれた時はほとんど差がなかったですけどね。
いえ、ちょっと前まではイギリスを代表するカウンターテナーの一人として大活躍してたロビン・ブレーズ教授は今でも(ハゲになって老けたものの)充分上手だったんですが、絶好調のイエスティン君の豊潤な美声には誰も敵わないでしょう。
かぶりつき席に慣れてる私、そんな遠くからだとつまんないだろうなあと心配したんですが、さすが音響には定評のあるウィグモア・ホール、心地良く響いて、これほどうっとりと聞惚れたコンサートも滅多にないと思うほど
折りしも今、ニューヨークのメトロポリタン・オペラで知名度ではCT第一人者のアンドレアス・ショルと共演するヘンデルのRodelindaがはじまったんですが、イエスティン君は予想通り素晴らしいメト・デビューを果たしたようで、ショル兄にもきっと勝ったんじゃないかしら。これはやっぱり、12月3日の同時生中継は映画館に観に行くべきかしら? ・・・たかが映画なのに、30ポンドもするんだけど・・ ま、ラジオでも聴けるから、それでもいいかな? 主役じゃないし・・・
彼が出る12月22日と23日のSt. John's Smith Squireという教会でのバッハのクリスマス・オラトリオとヘンデルのメサイヤも、迷ってるうちに売り切れてしまったし、ごめんね~
せめて、ここにハートマークやキスマークをいくつかつけておけば、熱心にネットしてる彼の目にもし留まったら、日本語は理解できなくても、私の気持ちはわかってもらえるでしょうしか。
← 実はちょっと前にも、このブログに載ってた彼と着物姿の私のツーショット写真(→こちら )を自分のFacebookのアルバムに載せてましたもんね。それは今でもまだ載ってるし、6月にグラインドボーンで再び着物の私に会った時は「Hello, again」と言ってくれたから、きっと覚えててくれたんでしょう
嗚呼、でもこれでメトでも注目されて大スターになってしまったら、手の届かない所に行ってしまう運命よね。ファンとしては喜ぶべきことだから、もちろん嬉しいけど、ちょっと淋しくもあり・・
って、コンサートのレポートじゃなくて、I love Iestyn 記事になっちゃいましたが、
因みに、イエスティン君は私の息子と云っても良いくらいの年齢で、31歳