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今回のカルメンには4回行く予定ですが(カウフマンが降板の場合、代役によってはキャンセル)、11月7日がその2回目でした。
10月30日の一回目((→こちら )とはドンホセと闘牛士は同じで、カルメンとミカエラが違ったのですが、前に聴いて二人とも凄く上手なのは知っていたので、期待は高まりました。
Music Georges Bizet
2年前もカルメンだったAnita Rachvelishvili 、その時の記事を読み返すと(→こちら )、こんな風に書いてあります;-
「ルックスも演技力もひどかったのですが、でも、歌はびっくりするくらい上手で、今までのROHのカルメンの中で歌唱面ではベスト 私はこういう野太い声のカルメンが好き。高音はいまいち上がり切らなかったりしましたが、それを補って余りある艶のある中低音は凄い迫力で、聴き惚れました」
その時はアラーニャと共演したせいもあり、比較の対象がどうしてもエリーナ・ガランチャになってしまい、ルックスも芝居もひどいって感想になってしまったのですが、今回は先月のマクシモヴァと比べるわけですから、アニータが余裕で圧勝
2年前と同じくらい太目だけど今回はもっとデブなブライアン・ハイメルと並ぶので全然目立たないし、ちょっと上達した演技もアラーニャの熱演とは比べ物にならないくらい冷えたハイメル・ドンホセ相手なので、そんなにひどくは見えませんでした。
そりゃ、ガランチャやアントナッチと比べたら突っ立ってるだけみたいな熱意不足の演技ですが、そんなことはどうでもいいんです。先回よりも低音が細くなったのは残念ですが、今回は高音もきれいに出て、立派で私好みのカルメンでした。
高音が少々苦しそうだったこともあり、今までROHでやってくれたヴィオレッタやムゼッタ、マノンほど素晴らしくはなくて、こないだのニコール・カーの方がスムーズで良かったとすら思いましたが、この役が歌唱的にヨンチェバにぴったりかどうかは、あと2回聴いてから判断することにします。
ドン・ホセはまたブライン・ハイメル。この役は彼の声に合ってるし、好調だったので歌は良かったのですが、やっぱり芝居がね
後半は他の人に舞台横の席を譲ってもらってまじかで見たら、まずい演技の理由がわかりました。しょっちゅう指揮者を見ながら演じてるんです。熱く絡む場面ですらカルメンをろくに見ないんですもの、それじゃあ、駄目ですよね。アラーニャみたいに自分のペースで勝手にやればいいのにね。それに付いていくのが指揮者とオケの仕事なんだから。
ヴィノ君(アレクサンダー・ヴィノグラドフ)は華のある闘牛士だし可愛いので、近くで見られて嬉しかったです。
たくさん撮ったわりには、こっち向いてる良いお顔がなかったのは残念ですが。
カウフマンの日には出ないので、ヴィノ君はこれでお終い。また来てね。
脇役も交代するので、これで長年のファンである盗賊役のテノールのティモシー・ロビンソンも、ファウストではシーベル役(→こちら )だったメルセデスのミシェル・ロシエーもこれでさようなら。
次は土曜日。まだカウフマンは出ることになってるけど・・・。
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