<17th Jan Sun>
昨夜遅く帰宅した時に道が少し霙(みぞれ)状態だったので、「あれ、雪が降ったのかな?」と思っていたら、それから又降ったようで今朝はほんのり雪化粧
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1月15日、トスカの2回目のパフォーマンスに行ってきました。
トスカってどんな話かは、過去記事ご参照(→こちら )ですが、半日のうちに主役3人が刺殺、銃殺、飛び降り自殺とテンポよく且つ緻密に繰り広がげられるドラマチックな欲望と嫉妬と裏切りのお話。
このプロダクションも10年目に入ったそうで、プレミエから一体何度観てるんだろうと思って、オペラ記事一覧記事からコピペしてしたら以下で、題名をクリックすると記事に飛びます。
トスカ (パフォーマンス) 2006年6月 Mアルバレス、Aゲオルギュー、Bターフェル
トスカ(Bチーム) 2006年6月 ROH Sレミー、Cネイグルスタッド、NRジョルダーノ
トスカ 2007年7月 ROH Vウルマーナ、Sリーチトラ、Mデラヴァン
トスカ 2008年5月 ROH Mカロッシ、Jカウフマン、Pガヴァネッリ
トスカ 2009年7月 ROH Aゲオルギュー、Mジョルダーニ/ジョルダーノ、Bターフェル
トスカ 2011月6/7月 ROH Aゲオルギュー/Mセラフィン、Kカウフマン/Mジョルダーノ、Bターフェル
トスカ 2013年3月 ROH Mジョルダーノ、Aエチャラズ、Mフォッレ
トスカ 2013年3月 ROH Yキム、Kオポライス、Mフォッレ
トスカ 2013年7月 ROH Mセラフィン、Aアントネンコ、Sヘンドリックス
トスカ (リハーサル) 2014年5月 Rアラーニャ、Oディカ、Mヴラトーニャ
トスカ 2014年5月 ROH Rアラーニャ、Oディカ、Mヴラトーニャ
トスカ(ドミンゴ指揮) 2014年6月 ROH Sラヴァノフスキー、Rマッシ、Bターフェル
それぞれ複数回観てる時が多いので、軽く20回くらいにはなるかしらん?
今回、「え~っ! 又アンジェラ・ゲオルギューなのぉ?」、と思ったけれど、4年半振りだったのは意外。
Music Giacomo Puccini
トスカ
他のトスカはグレーでトレインも短くて地味なドレスなのに、アンジェラだけ特別扱いの白いドレスも10年前ときっと同じサイズだろうし、顔のシワは多少増えたものの、50代になっても美しさを保っているのはさすが。
26歳年下の丸顔になった若いツバメ君もロビーや客席で見掛けました。元夫アラーニャがクルチャクとくっついた時にあてつけで付き合い始めたと誰もが思ったけど、ずっと続いてて幸せなのも若さを保つ秘訣かも。
最初は、それまでのトスカのイメージを覆すか細いさで、(私は好きでしたが)批判されたアンジェラですが、何度かやるうちに慣れて、少なくともロンドンでは彼女のトスカが定番になってるのではないかしら。
今回のアンジェラは相変わらずの細い声で必死感はあるもののむらなく声が出て絶好調。 細やかでどんなポーズも絵になる演技も含めた総合点では、今までのROHトスカの中ではやっぱり彼女がナンバーワンでしょう。 今回はこのオペラを初めてご覧になる一美キンロスさん(食生活改善面でお世話になってます。ブログは→こちら)とご一緒したのですが、アンジェラ・トスカでご覧頂けてよかったです。 (因みに、アンジェラ以外で総合的に良かったのは、オポライスとラヴァノフスキー)。
カヴァラドッシ
さて、歴代トスカがいまいちな顔ぶれなのに比べ、カヴァラドッシは蒼々たる顔ぶれで、アルバレス、カウフマン、アラーニャ、リチトラ、アントネンコ。
そんな超一流テノールたちと比べると、今回二度目の登場のリッカルド・マッシは歌唱面でそりゃ劣りますが、前回より余裕が出て向上してるし、アンジェラとのケミストリーもなかなか良くて、立派に役目を果たしました。去年秋のバービカンのザザ(→こちら )でマッシにちょっと惚れて見る目が変わったせいもありますが、彼自身も自信をつけたか、ヴィットリア~、ヴィットリア~、と叫ぶところはアラーニャに次いで長かったかも。
因みに、私が一番好きなのはやっぱり愛しの丸ちゃんことマルセロ・アルバレス。最近ロンドンに来てくれないのが悲しくって
スカルピア
狡猾でサディストな悪いヤツですから、わかりやすく思い切り派手に演じて欲しいところですが、今回は韓国人バス・バリトンのサミュエル・ヨーンのROHデビュー。彼はドイツとかで何度も観てるのですが、いつもパーッと盛り上げてくれる人なので問題なかろうという期待通り、小柄ながら大袈裟に漫画チックにやってくれて大受け
大柄なブリンやフォッレのように立ってるだけで威圧感与えることはできないし、洗練されたダンディでシニカルなスカルピアにはなれないけど、東洋人であることのハンデをお逆手に取って彼なりのユニークなスカルピア像を作り上げ、彼を初めて見るロンドンの観客にもなかなかの印象を与えたに違いないです。歌が下手だったらそれも空しいですが、ヨーロッパ大陸で大活躍の実力ですから、またお呼びが掛かるでしょう。
尚、今回のトスカはダブルキャストで(=キャンセル魔のアンジェラの安全弁)、後半のトスカはアマンダ・エチャラズなんですが、彼女のトスカはすでに観てるので今回はパス。
ところで、ゲオルギューと言えば、ROHのトラヴィアータで大躍進したのですが、昨夜から始ったトラヴィアータ、もし彼女が聴く機会があれば、若くて綺麗で上手なヴィオレッタに嫉妬するかも。