<25th July Mon>
今度はドイツが大変なことになってるのを反映し、バイロイト音楽祭では大きな荷物は鋭い物だけでなく、クッションや飲み物ボトルまで持込禁止というお達しが。実は私、来月行くんですよ。このご時勢ですから仕方ないですが、冷房なしで暑いだろうに水分補給もできず固い椅子でトリスタンとイゾルデを観るのは辛いかも。
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ちょっと前のことになりますが、7月9日の土曜日、着物でロイヤルオペラハウスに行きました。
暑くなくても、意地にでも着るんだ夏着物を、って感じだったでしょうか、7月は。
で、この日は竺仙の綿紅梅に襦袢と足袋を合わせて着物風に着て、椿柄の鮮やかなオレンジ色の夏帯で。
The Royal Ballet School Summer Performanceは年に一度のロイヤルバレエスクールの卒業公演で、私は初めてでしたが、小さい時からバレエ一筋に努力する少年少女の姿は感動的で、最後の勢揃いは圧巻。
回転のキレが抜群で一番上手だと思ったのはJoseph Sissens君でしたが、それもその筈、カルロス・アコスタをうんと若くしたようなジョセフ君は今年唯一人ロイヤルバレエの新メンバーになった卒業生なんです。厳しいバレエ界、子供の時からロイヤルバレエスクールで頑張って卒業しても、正式メンバーになれるのはほんの一握りという厳しい世界ですからね。
スクールのサイトに他の卒業生たちの進路が載っていますが(→こちら )、正式メンバーではないけれど、いわば見習い生として一年ロイヤルバレエ団に入れるAud Jebsen Young Dancers Programmeという制度があり、今年は7人が採用されました。
平野亮一さんと高田茜さんがプリンシパルに昇進したのはここよりも日本で大きなニュースになったようですが、それと同時の発表によると、去年の見習い5人は全員めでたく秋から正式入団ということですから、今年の7人も将来は引き続きロンドンで踊れるといいですね。
ところで、その一年の見習いを終えて正式入団する一人である美少年ノルウェー人のルーカス君(Lukas Bjørneboe Brændsrød ,)が14、5歳の時の様子がドキュメンタリーになっていて、本人や周囲の葛藤が描かれて見応えあります(→こちら )(英語字幕付きノルウェー語)。
16歳からはロイヤルオペラハウスと通路で繋がるコベント・ガーデン・キャンパスで訓練されるのですが、この日パフォーマンスが終わってスクールに戻る子供たちが駅に向かってぞろぞろ歩く私たちに手を振ってくれました。お疲れ様、素晴らしかったよ~
16歳以下の子供たちは一体どこにいるのかと言うと、リッチモンド・パークで11歳から寄宿しながらバレエに励んでいるのですが、実は6月18日にそのホワイト・ロッジWhite Lodgeのオープンデーに初めて行ってみたのです。
今年の開会宣言はOBのエド・ワトソンで、建物の内外にいくつかお店があったり、飲食もでき、仮説ステージで3回のパフォーマンスもありました。
生徒の写真は撮らないで下さいというお達しだったので写真はないですが、ジャージー姿の子供たちがたくさんお喋りしたり親と一緒にいて楽しそうでしたよ。一筋に何かに打ち込んでいる凛々しい姿はリラックスしてても背筋がしゃんと伸びて美しく眩しかったです。今はここで先生やってる蔵健太さんファミリーもお見掛けしました。
私のブラウス、よーく見て下さいね。千鳥格子ではなくてバレリーナ柄なんです
入場料5ポンドの他に2ポンド払うと建物のガイドツアーに参加でき、私たちのグループはここの数学の先生がガイド役でしたが、すごく張り切って喋り捲って説明してくれました。
立派な白亜のお屋敷はロイヤルファミリー所有で、歴史的にも、退位したエドワード8世がここでお産まれになったとか、エリザベス女王陛下は実際に産まれたのはピカデリーですが出生住所はここだとか、ヴィクトリア女王もここが大好きだったとか、ロイヤルファミリーとの関連だけでも興味深いのですが、生徒たちのレッスン場や寄宿舎が見学できて面白いので、是非お勧めです。
ここでは学ばなかったけど、マーゴ・フォンティーンは英国では伝説のバレリーナ。