<7th Sept Wed>
また夏が戻ってきて、27,8度はあったかしら。もうこれで最後でしょうが、充分夏を楽しめました。今日は昼まで働いて午後はグリニッジのパブで友人とお喋り。こうして半日働いて半日遊ぶのは充実感あり。
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818日にグラインドボーンで観たベンジャミン・ブリテンの真夏の夜の夢は全ての面に於いて素晴らしい出来でした(→こちら)
夏至の夜に妖精たちの悪戯で人間たちが振り回される話ですが、1981年のピーター・ホールのプロダクションのなんと美しいこと 写真ではその良さが充分わかって頂けないのが残念ですが、妖精たちの森が揺れ動き(人間が支えている)、そこに巧みな照明がキラキラ輝いて、ロマンチックな魔法の世界に誘い込まれます(私は幸い3列目の真ん中の席)。 どうしてこういうまともで美しい演出がこの頃のオペラにはほとんど無いのかと腹立たしくなったほどです
この作品に限って言えば、5年前のENOの学校を舞台にした冷たい灰色プロダクション(→こちら)は特にひどくてオペラ自体が嫌いになったのですが、今回こうしてビジュアル的にも楽しませてもらったら良い作品ではないですか。音楽の良さを殺してしまう演出はもう辞めてもらいたいです。だけど、来週始まるROHのノルマの新プロダクションはやっぱりヘンテコリンらしい・・。
A Midsummer Night's Dream
Conductor Jakub Hrůša(大野和志さんの代役)
Director Peter Hall
Revival Director Lynne Hockney
Set Designer John Bury
Costume Designer Liz Bury
Lighting Designer Paul Pyant
Oberon Tim Mead
Tytania Kathleen Kim
Helena Kate Royal
Hermia Elizabeth DeShong
Bottom Matthew Rose
Demetrius Duncan Rock
Lysander Benjamin Hulett
抜群のレビューは主にプロダクションのおかげとは言え、パフォーマンスが悪かったら5ツ星はもらえないわけで、皆さん役柄にぴったりの演技と歌唱で穴のないチームワークでした。妖精の国の王妃様は軽やかなコロラチューラのキャスリン・キム、小柄な彼女と並ぶとすらっと見えて格好良かった妖精の王様役のCTのティム・ミード(声もよく出てた)、惚れ薬の人間違い投薬で大混乱の二組の恋人たちも爽やかで上手。ご贔屓のベン君(ベン・ヒューレット)も素敵。
悪戯好きの妖精パックを歌わずに演じた少年がまた上手でね 難しい英語の台詞をはっきり堂々と喋るキュートな彼が出てくる場面は観客全員の顔がゆるみっぱなしだったことでしょう
因みに、グラインドボーン・フェスティバルの来年の演目もすでに発表になってます(→こちら)。観たいオペラが2、3ありますが、遠いし切符代高いし、果たして行けるでしょうか?
もうすぐROHの新シーズンも始まります。こちらは近いし安い切符で行きまくりま~す