<30th Oct Sun>
週末は近所のインド人が競争してディワリで上げまくる花火も楽しんだし、ゆったりと色々片付けることが出来ました。 見逃したTV番組やNHK大河ドラマ「利家とまつ」もiPlayerやYoutubeで見終えたし、オペラやコンサートで溜まってたネタもこれで済んだし、すっきりした気分。
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オペラってのは、観る前にある程度の知識がないと良さがわからないのがクセモノで、それが敷居が高いと思われる理由でもあるのですが、私にとってはこないだのショスタコーヴィッチの「鼻」はまさにそれでした(→aこちら)。 でも、10月10日のパーセルの妖精の女王The Fairy Queenは、それに輪を掛けたくらい理解できなくて、バービカンにしては高い50ポンドの切符をトーチャンの分も買ったのに、無駄使いした気持ち。パフォーマンスが悪かったのではなく、準備不足のせいなんですけどね。
ネットで筋書きを検索したら、題名から予想した通りお馴染みの真夏の夜の夢で、それなら夏にグラインドボーンで観たばっかりだし楽勝じゃんと思ったのですが、アレレ、妖精の王様とかロバとか誰も出てこないじゃん
私よりは時間を掛けて事前にあれこれ調べたトーチャンによると、これは真夏の夜の夢について色んな人があーだこーだ言う合うという内容なんだそうですが、ストーリー言える程のものはないし、歌手たちは同じで衣装複数の役をこなすし、英語であっても聞いただけではほとんど聞き取れない上に冊子に載ってる歌詞を読んでたらセミステージの演技は見られないし、全くお手上げです。 コンサート前の演出家と指揮者によりトークでも役立つ話はなかったし、イギリスではそこそこ名の知れた俳優ティモシー・ウエストがナレーターだったのですが、おそらくシェークスピアの引用でしょうから、それが一番理解できんちゅうの・・。
仕方ないので、時間を掛けて一生懸命に練習したであろう演技を楽しむしかないですかね。ステージ裏のスタッフたちという設定らしく、ますます訳わかりませんが、美しいパーセルの音楽は楽しめるのが救いです。
Purcell The Fairy Queen (Semi-staged performance)
Academy of Ancient Music
Richard Egarr director/harpsichord
Rowan Pierce soprano
Mhairi Lawson soprano
Iestyn Davies countertenor
Charles Daniels tenor
Gwilym Bowen tenor
Ashley Riches bass
Choir of the AAM
Timothy West narrator
Daisy Evans stage director
Jake Wiltshire lighting designer
歌う場面が多い中で印象に残った歌手は、可憐で清らかな声のロゥワン・ピアス(青いワンピースの子)。5月に聴いたアシスとガラテア(→こちら)でも容姿も歌もラブリーでとても気に入ったので、代役でしたが出てくれて嬉しかったです。がらがら声になってしまってもう終わってるルーシー・クロウの後任は貴女ですからね。
お目当てのイエスティン君は、夏のザルツブルグ音楽祭の時もそうでしたが、歌う部分は少なくても皆とわいわい演技をするのが好きなのでしょうか、大はしゃぎで目立ってました。 でも、あまりにも歌が少な過ぎ・・。
でかいアシュリー・リッチーは聞き飽きてるので又お前かって感じですが、隣で首回りヒラヒラの妙な格好の小柄な年配テノールのチャールズ・ダニエルズには聞惚れました。とぼけた演技も上手で歌い出すまで俳優さんかと。
金髪巻毛のグウィリン・ボーエンはこの指揮者に気に入られてるテノールで、ちょい役でよく出ますが、たよりない声だしなあ・・。
テノールと言えば、私が注目したのは若いエドモンド・ヘイスティングス君。長身美男子だからというだけじゃなくて、2011年4月のハムステッド・ガーデン・オペラの「セメレ」に出た時にツバつけといた子なのよね(→こちら)。 育ちが良くてインテリな彼がまだ歌を続けてて、ついにバービカンにまで出られるようになったのかと感慨深い私、ずっと彼の出番を待ってたのにコーラスだけで肩すかしだったけど、ソロじゃなくても近くから彼の声はちゃんと聴こえたし、このオケと指揮者に認められたて仲間に入ったってことだけでも将来有望だわ。 チリチリ頭のテノール君を追い越して良い役がもらえるように頑張ってね
因みに、肩に巻きついてるハンガーは、妖精の羽らしいです。 って、はい、経費節約プロダクションでした。