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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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17世紀初頭の「ベニスの栄光」コンサート @Milton Court

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<13th Dec Tue>

昨日はムスメが遊びに来てくれて、ランチと夕食の間にトーチャンと二人で映画観に行きました。トム・ハンクスのSully。私はお留守番。来月2回飛行機に乗る私は飛行機事故の映画は観たくないのでね。

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12月7日はバービカン併設のミルトン・コートでThe Glory of VeniceというAcademy of Ancient Musicのコンサートがありました。最前列ど真ん中。

      

 

      

 

モンテベルディのモテットとカステロのソナタばかりでしたが、誰も知らないカステロと言う作曲家はモンテヴェルディがベニスのサンマルコ寺院の楽長だった時の同僚だった人だそうです。

なので、1620年あたりのサンマルコ寺院の中に座って聴いてると想像して下さいというのがテーマでしたが、そう言われても様子がわからない私たちのためにAAMの音楽監督で今宵の指揮者権キーボード演奏者であるリチャード・イーガー氏がコンサート前に45分間、あれこれ説明してくれました。 

それまでの型にはまった音楽形態とは全く違う革新的な音楽だそうで、それを2種類のキーボードで具体的に例を示しながら当時の楽譜も見せてくれて、面白おかしく且つわかりやすく、これまで聞いた数多くの中で一番役に立つプレ・コンサート・トークでした。 そのお陰で解説なしではただの初期バロックにしか聴こえなかったであろう音楽も興味深くなり、パフォーマンスも素晴らしかったので、ほぼ満席のコンサートが更に盛り上がりました。

 

英ソプラノ二人のソロとデュエットはベテランのキャロリン・サンプソンと新人ローワン・ピアス。二人ともとても上手でしたが、好みとしては若くて可憐で清らかな声のピアス嬢に断然惹かれました。 トーチャンも同意。 真っ直ぐで素直なピアス嬢と一緒だとサンプソン嬢は強弱あり過ぎで、耳障りという程ではないにしろ違和感あったし、バランスの取れないデュエットだったような。

容姿も声もラブリーなピアス嬢は今年すでに2度聴いてて、アシスとガラテア(→こちら)も妖精の女王(→こちら)もとてもチャーミングだったので、若手イギリス人ソプラノの中では今一番のお気に入りの有望株です。

 

 

珍しい管楽器が二種類登場。一番向こう側の人のダルシアンDulcianと、一番近い人の持つ皮で包まれカーブしたコルネットCornetto

 

幸いサンマルコ寺院には何度か行った事があり、400年前にさかのぼるのは難しくても、今そこにいる自分は想像することが出来ました。 でも、あんまりベニス、ベニスと言うもんだから、俄然また行きたくなっちゃいましたよ。 最後にベニスに行ったのは2010年のカーニバルで当然激混みだったし(→こちら)、他の時もいつも夏だったので、今度はこの日のコンサートのしっとりしたイメージに合う静かな季節に行ってみようかしら?

 


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