<27th June tue>
最近BBCテレビで日本を紹介する番組がいくつかあり、観るのに忙しいのですが、今夜の「北斎」は素晴らしかったですが、「アイドル少女に狂うオタクおっさんたち」って、なにこれ 日本を離れて38年の私にはもう理解できません。
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6月は着物で既に6回も出掛けのに忙しくてまだ最初2回しかアップできてませんが、3回目は6月9日、オランダからレイネさんがいらして下さったので、イエスティン君を追っ掛けて遠出し、車で2時間半のオルデバラAldeburghに行きました。
晴れてるけど暑過ぎず、20度ちょっとという着物お出掛け日和だったので、二人とも袷の小紋。レイネさんが白地の着物と薄いピーチ色の帯だったので、私は対照的にダークでカラフルにしよ。柄の大きさが同じなので統一感もあって、なかなか良いコンビネーションになったかと。
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オルデバラの街の端っこにあるThe Red House(→こちら)は、ベンジャミン・ブリテンがテノールのピーター・ピアスと1957年から1976年で亡くなるまで住んだレンガの家で、内部は気味悪いくらい当時のまま残されてます。中は写真禁止ですが、博物館になってる部分もあり、’Homosexuality in Britten's Britain’という特別展もやってました。常設展はブリテン縁の品が展示されてて、ブリテンとは同じノーフォーク出身で子供の時に彼の指揮で「戦争レクイエム」の少年コーラスで歌ったこともあるトーチャンは感慨深かったことでしょう。
家そのものはごく普通ですが、敷地内には広いスタジオやアート・コレクションの収納庫もあり、中でも印象的なのが5エーカーもあるお庭。いくつかのコーナーに分かれてるのでだだっ広い感じはしなくて、素朴なイングリッシュ・ガーデンという雰囲気。
以前はプールもあったそうですが、それを埋めて博物館に。
キッチン・ガーデンの向こうがアーカイブ。
きちんと手入れされたお庭には色んなお花がたくさん咲いてました。
ちっこいレンガの家で見学はすぐ終わると思っていたのですが、いやいや、なかなか充実した展示で見応えありました。 これで入場料5ポンドは安い。しかも1年間有効(一年以内に行くことはまずないけど)。 3年前に来た時は街中の教会にあるブリテンとピアースのお墓参りをしたのですが(→こちら)、オルデバラにいらっしゃる際は絶対レッドハウスの方がお勧めです。
レッドハウスから車で少し行くと、スネイプ・モルティングズSnape Maltingsという醸造所を改造したコンサートホールがあり、イギリスでは有名なオルデバラ・フェスティバルが今年は6月9日から25日までありました。
フェスティバルがここに移転してから今年が50周年、特に私たちが行ったのはオープニングの日ですからお祝い気分が漂ってました。
レッドハウスが閉館してからここに来ると早過ぎて手持ち無沙汰なのですが、オルデバラの街と海岸は3年前に充分散策したし(→こちら)、今回はここのカフェでゆっくりしたり葦の茂るお庭をぶらぶら散歩。イエスティン君の奥さんともお喋りできたし、他の知り合いにも会ったし、バレエダンサーのGary Avisも来てたし、お天気も最高だし、イギリスの夏としては理想的な一日でした。
最初のインターバルは8時頃。まだまだ明るい。湿地帯に葦が茂ってる広~いお庭。
2回目のインターバルは 9時半頃。たしかこの日はストロベリームーン。
これがススキだったらまるで日本の秋だわね。本当はもっと明るいのですが、お月様を強調してこうなりました。 月を撮ろうとしたトーチャンがついでに私たちも入れたのですが、なかなか良い雰囲気でしょ。 この後のオペラ最終幕で、こんな感じのでっかい満月が舞台に登場して、「おぉーっ」、と感激したのでした。
元醸造所の中はこんな感じ。結構広いので切符代が安いのでしょうか、前から2列目で36ポンド。イギリスのあちこちでやってる夏のオペラフェスティバルでは破格の値段だし、正装じゃなくて普段着でゆったりできるのもここの特徴でしょう。
オペラが終わったのが11時、帰宅したら午前1時半過ぎ。長い一日でしたが、オペラもなかなか良かったし、大満足 トーチャン、長時間ドライブ、お疲れ様でした。
観たのはここで観るには理想的なブリテンのオペラ真夏の夜の夢でしたが、それは又あらためて。