<19th July Wed>
会社に行かないと朝寝坊してしまい、一日がやけに短く感じて損したような・・。今日は午後の歯医者、夜のオペラ以外はなにもしないうちに過ぎてしまったわ(あ、でもWelsh National Operaのベニスの商人は退屈だったので長い夜だったけど)。 せめてブログを一回分進めましょう。
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7月10日は、オランダからのお客様と着物でお出掛け。
レイネさんは光沢のある単衣、私は竺仙の綿紅梅。帯は二人とも夏帯で。外は25度以下で快適だけど、今日行く所は冷房無しでしょうから、なるべく涼しい格好でないとね。偶然、レイネさんが白、私がピンクだった先月のオルデバラ・フェスティバル(→こちら)と反対の組合わせになりましたね。
レイネさんの帯は可愛くて風情あるナスの柄。私の赤い帯は友人の日本からのお土産。今回もレイネさんがお選びになって私がそれに合わせましたが、(着物の素材はさておき)色目も柄も対照的で上手くいったかな。
素晴らしいミドル・テンプル・ホールに初めてレイネさんをご案内することができました。法曹界のエリアであるテンプル地区はロンドンの真ん中なのに通りからは門が閉ざされてて閉鎖的なのですが、石畳でひっそりした雰囲気が大好き。
天井が素晴らしいミドル・テンプル・ホールはエリザベス一世も食事に来ていたという由緒ある晩餐会用ホールで、今は普段は弁護士さんたちのミーティングに使われることが多いらしいですが、こうして時折コンサートもありますので、機会があれば是非。
ロンドン住民でも知ってる人はいなくて、私は5年前のイエスティン君のコンサート(→こちら)のおかげで発見できて、それ以来何度かこのTemple Musicというシリーズ(→こちら)で来てますが、後ろの壁に沿った横長の硬い板ベンチなら15ポンド、二階のギャラリーなら5ポンドだし、これでインターバルには無料でワイン頂けるってお得でしょ。
Die schöne Müllerin
Iestyn Davies
Julius Drake piano
レイネさんがロンドンにいらした目的は勿論イエスティン君。 それも、ヘンデルとかダウランドじゃなくて、なんとシューベルトの「美しき水車小屋の娘」を初めて歌ってくれるので、ファンとしては聴き逃せません。 ピアノ伴奏はTemple Music主催者であるジュリアス・ドレイク。
イアン・ボストリッジやクラウス・フロリアン・フォークトのテノールで聴き慣れているこのドイツ歌曲をカウンターテナーが歌うとどうなるか興味深深でしたが、想像したよりずっとしっくりだったのは嬉しい驚き
これがイエスティン君の声をベストに愛でるジャンルとは思えないので、彼を初めて聴く人には特にお勧めしませんが、珍しさと新鮮さも加わって私はとても楽しめました
イエスティン君、プロムス以外にロンドンで歌う予定が長い間なくて、秋からしばらくニューヨークのブロードウェイの舞台に立つので(Farinelli & The King)、これでしばらくお別れで(エジンバラ・フェスティバルに彼が出るのは私がエジンバラにいない日なのですれ違い)、次にレイネさんがイエスティン君詣でにロンドンにいらっしゃらるのも来年三月(3月13日のバービカン)なので暫く淋しいです。
彼が持ってるのは去年2月の日本でのコンサートやマスタークラスのちらし。偶然その頃日本にいたのに私は行けませんでしたが。
9時過ぎでもまだ明るいロンドン、黄昏て良い雰囲気のミドル・テンプル・ホールとフリート・ストリートにある最高裁判所(時計から向こう側の白い建物全部)。
ミドル・テンプル・ホールはここから茶色い建物側に入ったところにありますが、なんと小さな門があり、閉まってると「え~っ、地図によるとここに道がある筈なのに、一体どこなのよぉ~?」、と途方にくれますからね、初めて行った時の私みたいに。
明日はムスメがランチに招待してくれてるので、猫ちゃんに会えます。夜はホランドパーク・オペラ。