<22nd July Sat>
今日はプリンス・ジョージの4歳のお誕生日。ダイアナ妃~ウィリアム王子系列で本当に可愛い子だわ。 最近の家族揃ってのポーランド&ドイツ訪問でも王室の子供は外交の最大のアトラクションであるることが証明されましたが、観光資源としても大切ですから、あと二人、理想的にはな男の子と女の子をもう一人づつ、お願いします
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カウフマンがちゃんと出てくれて大いに盛り上がったヴェルディのオテロ新プロダクション、私は6月17日のリハーサル(→こちら)、21日の初日(→こちら)、7月2日マチネ(→こちら)と3回観ましたが、切符争奪戦と枚数制限の中、Bチームにも聴きたい人が出てるので、7月12日一回だけ行きました。
- Music Giuseppe Verdi
- Libretto Arrigo Boito
- Director Keith Warner
- Set designer Boris Kudlička
- Costume designer Kaspar Glarner
- Conductor Antonio Pappano
- Otello Gregory Kunde
- Desdemona Dorothea Röschmann
- Iago Željko Lučić
- Cassio Frédéric Antoun
- Roderigo Thomas Atkins
- Emilia Kai Rüütel
- Montano Simon Shibambu
- Lodovico In Sung Sim
- Herald Thomas Barnard
こちらのチームも悪くなかったですが、もちろんカウフマンのロールデビューでオペラ界の熱い注目を集めてた時とは全く違ってワクワクはらはら感は無く、カーテンコールも盛り上がりませんでした。
オテロの大ベテランであるクンデはカウフマンに比べたら軽い声だけど声量は合格点だし、カウフマンが一生懸命「オテロってどう演じればいいんだろう、もう彼になりきるしかないか」、という必死の覚悟だったのに比べ、「ま、いつものようにこんな感じでいいだろう」、と軽く演じて余裕たっぷり=緊張感なさ過ぎ。 顔を少し黒くしないとオテロになった気がしないのか少し黒く塗ってましたが、出来れば白髪染めを(してるのでしょうが)もっと徹底的にやって欲しかったです。 小デブなのでカウフマンとは違いたっぷりしたズボンでより古典的でしたが衣装が素敵に見えなかったし、小柄なので英雄にも見えず。 来年日本でROH引越公演する時は回りを小柄な日本人で固めるといいですね。
トロバトーレで「ふーん、この程度か・・・」と評価したクンデにはあまり期待してなかったものの、ジェリコ・ルチッチのイアーゴってどんなだか大いに興味ありでした。 Aチームの漫画のようにいかにも悪いヤツだけど一本調子だったマルコ・ と比べると、ルチッチのイアーゴは複雑で一見善人にも見えるので「そうか、これならオテロが騙されても仕方ないかな」と思わせる説得力もあり、ちょっと表情の変化はさすが。
でも、やっぱり輪郭のはっきりしない声は優しすぎて、私が抱くイアーゴのイメージとは違います。それに、この白髪ではあまりにも爺さんなので、なんとか若作りしないと。 そう言えば、アンドレア・シェニエでこのままカウフマンのライバル役もやったんだけど全くそぐわなかったし、ビジュアルは大事なんですけどね。
日本公演のイアーゴはジェラルド・フィンリーだそうですね。芸達者なフィンリーはきっと素晴らしいに違いないですから期待して下さい。 わかりやすい悪人ぶりだけど変化に飛んだ歌唱力で深みもあるフィンリーがロンドンでテジエの代役してくれたらよかったのに・・・。
諸手を挙げて賞賛できない爺さん二人に対し、文句なく素晴らしかったのがデスデーモナ役のドロテア・レシュマン。モーツァルトが得意なレシュマンはか細過ぎるのではないと心配したけど、いつもの細くて透き通るキラキラした高音はそのまま、低音は深みもあって、ヴェルディのヒロインも立派にこなしたのはさすが。 控え目ながら上品な演技も素敵だったし。日本でもレシュマンが歌ってくれるといいですね。
ともあれ、カウフマンが全部歌ってくれたら良かったのでしょうが、それは無理でしょうから、Bチームにもそれなりの歌手を出してくれたのはROHとしてはよくやった方でしょう。