<23rd July Sun>
昨日のコンサートを以て、私の今シーズンのロンドンでのオペラ/コンサート通いは終了致しました。 来週からはマリインスキーバレエ引越公演が始って又いそいそとオペラハウスに通うのですが、Promsには行かないしね。 記録しておきたいオペラやコンサートはまだいくつかあるので、それが終わらないと一段落の気分にはなれませんが、いつものように順不同でまず昨日のから。
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7月22日、Wigmore Hallでロンドン生まれの樫本大進さんのランチタイム・リサイタルがありました。Wigmoreシリーズではなく、4月の辻井伸行さん(→こちら)同様、場所だけ借りるAvexシリーズで、同時に切符を買っておいたので最前列かぶりつきが取れてハッピーですが、どちらもベストな席はごっそり招待客用にリザーブしてあったのは残念。音楽通のウィグモアの客に評価されてこそだと思うのですけどね(因みに、売り切れだった辻井君とは違い、樫本さんは3割くらい切符が残ってたようです)。
(アンコールは無し)
思ったより小柄な方ですが、権威あるベルリン・フィルのコンマスという重要なポストの樫本さん、若くて(38歳)爽やかな好青年でありながら威厳もある立ち居振る舞いはさすがです。
モーツァルト、シマノフスキ、グリーグを休憩なしで1時間。 古典的なモーツァルトから一転して前衛的で超技巧シマノフスキ、最後はその中間のようなグリーグと、お馴染みではないけれど変化に飛んだプログラムで、テクニックの確かさをたっぷりご披露。 ピアノ伴奏が音が大き過ぎるしイマイチかなと気もしましたが、普段はあまりコンサートに行かない日本人が大半と思われる中、「ふーん、ヴァイオリンってこういう風にも弾けるてこんな音も出せるんだ」、と感心した人も多かったでしょう。
私は快活なグリーグが一番楽しめましたが、トーチャンはシマノフスキがベストだったと言ってました。たしかにシマノフスキは大胆な選曲で、そりゃこれが弾けるなら誰だって弾きたいでしょう。オケの一員としての演奏とは全く違うでしょうし。
「ベンゲロフだったら、ここはもう少し軽く弾むように弾いてくれるかなあ」、とか時折つい思ったりもしましたが、良いリサイタルでした。 暫くバイオリンのコンサートに行ってなかったですが、又行きたいという気になりました。
演奏途中で小さな子供がぐずるという出来事があったのは残念でした(すぐに退場したのですが、ウィグモアのドアは薄いので外で叫んでる声も聞えて・・)。観客のほとんどは日本人だったので、きっと日本人の子供だと思うのですが(子供連れてくるのは日本人だけだし)、クラシック音楽やオペラに子供を連れて来るのは子供が可哀相ですよねえ。