<28th Nov Tue>
昨日の婚約発表で新聞は関連話題で賑やかですが、メーガン嬢の家族の話題について(良い話ではありませんが)、ブログ記事に追記しておきました(→こちら)。
ちょっと余裕が出来たので、オペラ&バレエ鑑賞記書き殴り作戦開始
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11月3日はイーストエンドにあるWilton's Music Hallに行ってみました。 現存する最古のミュージック・ホール(労働者階級の人の娯楽の場)で、詳しくは→こちらをご覧下さいですが、17世紀終わりに5軒の住宅として建てられ、19世紀にミュージックホールとなり、その後教会になったあと朽ち果てていたところを熱心な保護活動により2年前に修復完了という歴史的な建物です。
きれいに修復するのではなく、ボロい状態を保存するというコンセプトのようで壁はビロビロ、電線はむき出しという具合ですが、それが却ってトレンディってことでしょう。観客層によってお洒落にもなるわけで、色んなイベントに使われてる中、この日はロイヤルオペラハウス主催の短縮オペラ上演の初日だったので、こことしてはもっとも文化的な雰囲気だったに違いありません。
La Tragédie de Carmenはビゼーのカルメンの縮小版で、出演者はオケも入れて十数名で1時間45分に短縮してエッセンスだけという新しい試み。歌手はROHの若手育成アーチスト。コーラスもなしで、ストーリーの骨だけをピックアップするのですが、うーん、当然ですが、カルメンの悲劇はやっぱりジプシーやら出てきた方が深みが出て盛り上がるわ。
Music Georges Bizet
Libretto Ludovic Halévy and Henri Meilhac
Director Gerard Jones
Set designer Cécile Trémolières
Costume designer Donna Raphael
- Conductor James Hendry
- Carmen Aigul Akhmetshina
- Don José Thomas Atkins
- Escamillo Gyula Nagy
- Micaëla Francesca Chiejina
- Orchestra Southbank Sinfonia
カルメン役のロシア人のオネエサンは(名前が難し過ぎ)、先月のジェット・パーカー・アーチスト全員のコンサートでも際立って上手だったメゾソプラノで、深みのある声と立派な声量でこれから色んな役で2年間大活躍するでしょう。容姿も美しく蓮っ葉なカルメン演技もサマになってチャーミングなので、もうすぐROHでカルメンやるんですが、もし彼女が代役でカルメンで登場したらセンセーショナルな主役デビューとなるでしょう
でも、上手なのは彼女だけで、ドンホセもミカエラも闘牛士も、もしROH本公演で代役で出したら座布団が飛んでくるかも・・ ジェットパーカー・プログラム2年目で何度も聴いた人たちばかりなので、この日だけ不調というわけでもなさそうだし。
指揮者のジェームス・ヘンドリーはピアノ伴奏は勿論他のキーボードでもよく見る人で、グラインドボーンのオケにもいた。指揮するのは初めてみたけど、ちょっと注目しておこう。このカルメンでは小オケは舞台の後ろにいて、客席を向いて指揮するヘンドリー君の顔が一番目立ってたかも。
前から一度行ってみたかったユニークな劇場にROHのおかげでやっと行けて良かったですが、不便であまり素敵じゃないエリアだし、余程のことがなければこれっきりかな。観たいものもやってないし→こちら。