<18th Dec Mon>
今日はくるみ割り人形の2回目で、すっかりクリスマス気分になってます。 そう、実はバレエにも結構行ってるんですけどね、写真の整理する時間がないので全然記事に出来てません。 クリスマス休暇の間に出来るかしら? 無理であればバレエはスルーしちゃいますけど、オペラは記録しておかないと後で誰が出たかすらわからなくなるので、1ケ月近くも前に鑑たオペラですが、今更ながらではありますが、記録しておきます。
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ロッシーニには珍しい悲劇オペラ「セミラーミデ」は2016年9月のプロムスで聞いた時の記事をご覧下さいですが(→こちら)、セミラーミデは古代バビロニアの女王で、王権争いの話。 夫である王を殺したセミラーミデは若い将校に恋をするが実はそれは行方不明になっていた息子アルサーチェ。先王の幽霊が「わしを殺した者に復讐せよ」、というハムレットみたいな命を受けたアルサーチェは、「いや、でもさすがに自分の母親は殺せないよ」、と母子で仲直り。王殺害の共犯者で王位を狙うアッスールという悪者とアルサーチェが暗闇で戦った際に間違えてセミラーミデが刺されて死亡。若いアルサーチェが王位に付く、というお話。
枚数制限までして大騒ぎだったけど、結局11月22日に一回だけ行きました。ROHにとっては新プロダクションでも、すでに今年初めにミュンヘンでやってライブストリーミングもされたので言わば手垢がついたお古。お古でも素晴らしければいいけど、近代の中近東と北朝鮮風の妙なミックスで、好きではないです。 ひねり過ぎ。 アッパースリップから見下げると床ばかり見えたけど、巨大な銅像やトランプ米大統領ファミリーのポートレートのような不気味なものがかなり隠れたのが幸い。 これなら、プロムスのようにコンサート形式でやってくれて自分で古代バビロニアを想像する方がずっといいわ。
音楽は喜劇と同じような感じで、ロッシーニは大好きだけど、とにかく長くてしつこいので、居眠りするなと言う方が無理。 プロムスで長さにうんざりしたトーチャンは「あれは一度で充分」と一緒に行ってくれなかったので、起してくれる人もいなかったし。
- Music Gioachino Rossini
- Libretto Gaetano Rossi
- Director David Alden
- Set designer Paul Steinberg
- Costume designer Buki Shiff
- Lighting designer Michael Bauer
- Choreographer Beate Vollack
- Conductor Antonio Pappano
- Semiramide Joyce DiDonato
- Assur Mirco Palazzi (Ildebrando D'Arcangeloの代役)
Arsace Daniela Barcellona
- Idreno Lawrence Brownlee
- Azema Jacquelyn Stucker
- Oroe Bálint Szabó
- Mitrane Konu Kim
- Nino's Ghost Simon Shibambu
レビューはこちら。
Telegraph ★★★★★
Arts Desk ★★★★
Evening Standard ★★★★
Guardian ★★★★
Bachtrack ★★★★
Times (£) ★★★★
The Stage ★★★
WhatsOnStage ★★★
良いレビューがもらえたのは主にジョイス・ディドナートの功績で、たしかにこの難しいアリアばかりの役を歌も演技も文句なく素晴らしかったです。でも、ロンドンには来過ぎで聞き飽きた上に、重くなった彼女の声にはもう魅力を感じなくて、プロムスのアルビナ・シャギムラトヴァの方がテクニックは少々劣るけどうっとり聞惚れました。 車椅子で頑張ったセヴィリアの理髪師のはつらつとしたディドナートが懐かしい。
アルサーチェ役はプロムスと同じダニエラ・バルチェローナ。大柄な彼女はズボン役が似合うけど、プロムスの時の普通の衣装の方が素敵だったし、歌も調子良かったかな。
悪役はイルデブランド・ダルカンジェロがプロムス同様に降板し、代役はミケーレ・ペトルーシと発表されたけど、結局、プロムスと同じミルコ・パラッツィに。 同時期のルチアにも出てて大忙しだった中、無難にこなしたけど、小柄だし声に凄みもないので迫力不足。 エスポジートが救いに来られなくて残念でした。
テノール好きの私が一番楽しみにしてたのがROHデビューのローレンス・ブラウンリー。期待通りだったけど、彼のダークな顔は上手く写真撮れませんね。衣装は素敵なのに残念。つるっぱげ美女のジャクリン・ストッカーはちょい役だけど目立ちました。