Quantcast
Channel: 着物でオペラ in ロンドン
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3001

カルメン by Bizet 新プロダクションに再び行き、嫌いになりました

$
0
0

<23rd Feb Fri>

午後クリスティーズサザビースの内覧会に行って、充実の1週間が終わりました。 オードリー・ヘプバーンとヴィヴィアン・リーの遺品展以来だけど、今回もまたオークションハウスの双璧で同じテーマ(印象派とモダンアート)だったのはライバル意識か偶然か? まだ2、3日やってるのでお勧めですが、両方行く時間がなかったらクリスティーズがお勧めです(→こちら)。

-------------------------------------------- 

 

話題の演出家バリー・コスキーによる新プロダクションのカルメン、2月3日のリハーサルは白紙状態で臨んで唖然としましたが(→こちら)、2月20日に又行きました。

今度は事前にinsightイベントをYoutubeで観て(→こちら)、演出家の意図などをしっかり把握して舞台横真近から観賞。

そりゃヘンテコなプロダクションですから好き嫌いが分かれるわけで、レビューはこちら。クリックで記事に飛びます。

Times ★★★★
Londonist ★★★★
The Stage ★★★
Telegraph ★★★
Guardian ★★★
Independent ★★★
Arts Desk ★★★
Financial Times ★★
What's On Stage 

 

これらはプロダクションとパフォーマンスの総合評価ですが、私は別々に評価してみると、まずプロダクションだけの私の評価は★★、いやかな?

音楽の良さを生かすことなど端から考えてなくて奇をてらっただけのプロダクションが一番嫌いですが、これはまさにそれえー?。特にこういう初心者向けは普通にやるのがベストなのに、懲りすぎ、崩し過ぎ。 カルメンがゴリラの着ぐるみで登場したり、殺されたカルメンがすくっと立ち上がって「こうなっちゃったよね」、と肩をすくめるのはジョークとして許すとしても、一人で突っ立って歌うだけの場面が多くて物語として共感しにくいのはまずいです。 一番有名なカルメンがドンホセを誘惑するハバネラをロープでぐるぐる巻きにされて直立不動で歌うなんてパロディにも程があるってものですムキー 

たった一つのセットである大階段の使い方は良いのですが、上り下りする時に音がうるさいのも音楽の邪魔になるので、次回までになにか貼るとかして改善して欲しいです。こんなの基本の基本でしょうに。 ダンスもつまらない振り付けで、2回で飽きたわうーん

 

  

Music Georges Bizet

Libretto Henri Meilhac and Ludovic Halévy

Director Barrie Kosky

Designer Katrin Lea Tag

Lighting designer Joachim Klein

Choreographer Otto Pichler

Dramaturg Zsolt Horpácsy

Conductor Jakub Hrůša 

Carmen Anna Goryachova

Don José Francesco Meli

Escamillo Kostas Smoriginas

Micaëla Kristina Mkhitaryan 

Zuniga David Soar 

Frasquita Jacquelyn Stucker

Mercédès Aigul Akhmetshina

Dancaïro Pierre Doyen

Remendado Jean-Paul Fouchécourt

Moralès Gyula Nagy

 

パフォーマンスは★★★。 だって、一流なのはドンホセだけですもん。

 

    

そのメリ君はちょっと風邪気味だったのか時折咳してて、いつもより甘さ不足だったけど、凄い声量でストレートに迫ってくる声にはノックアウトされますラブ

彼の芝居はいつも淡白なので、アラーニャみたいに熱い演技でぐいぐい引き込むドンホセは無理だけど、この演出には無機質で向いてるかも。

 

 

  

ロシア人カルメンは、近くで観たらもっと魅力がなくてがっかり。 地中海的情熱も感じられないし。 歌は可もなく不可もなく、過去の一流カルメンたちに比べたら薄っぺら。 特にカルメンが普通と違うこのプロダクションに、カルメン役で世界的に活躍してる歌手が果たして出てくれるかどうかが不安。踊りもたくさんあって負担だし。

   

闘牛士もねえ・・、登場した時の派手なアクションはサマになってて、どんな迫力の声でぶっ飛ばしてくれるのかと期待するでしょうが(私は元ここの若手アーチストだったコスタス君をよく知ってるので期待は低かったですが)、しょぼい声・・しょぼん。 声は結構好きなんだけど、新プロダクションなんだからもうちょっと格が上の人呼ばなきゃ・・。

 

 

   

ミカエラは歌はまあ上手なんだけど、容姿も声もずんぐりむっくり。白いワンピースだと余計太って見えるし、可憐な雰囲気は無し。

 

脇役はほぼ皆さん上手だったのが救い。メルセデスのロシア人メゾソプラノは、ちょっと前に短縮版カルメンで凄く良かったので、彼女で観てみたいわ。

 

来月中旬、Bチームでもう一度行きます(→こちら)。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3001

Trending Articles