<5th Mar Mon>
昨日はグラインドボーン・オペラの一般発売開始(→こちら)。夕方6時からという妙な時間ですが、サイトに入れたのは2時間後。凄い人気なのかキャパが小さ過ぎるのか・・。今年は既に会員の方にお願いしてヘンデル2つ入手済みなので、野次馬で覗いただけですが、この凄まじさ、今度自分で買う時は大変そうだ。切符代が馬鹿高くて滅多に行けないからいいんですけどね。 グラインドボーンのドサ回りツアー(→こちら)は自力で買いました。Wokingという街でのLa Traviata(→こちら)。キャスト未定だけど、そう下手な歌手は出すまい。
今日は、おハイソなグラインドボーンに比べたらうんと安い分相応のオペラ鑑賞について。
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3月2日、雪で交通が乱れていたので果たして行けるかどうか心配したのですが、電車が遅れたり、バスが途中で故障して放り出されたり、多少の問題はあったものの、なんとか無事にハックニーまで行けました。
ハックニー・エンパイアというかつてのミュージックホールの出し物はプッチーニの外套とジャンニ・スキッキの2本立て(→こちら)、最前列ど真ん中で20ポンドちょっとという安さの割にはレベルは高く、是非お勧めのEnglish Touring Operaシリーズ、既に秋のシリーズも切符を確保済みです。キャストは不明ですが、ヘンデルのラダミスト他(→こちら)。
妻の浮気相手を殺す悲劇「外套Il Tabarro」のセット。艀(はしけ)の雰囲気出てます。
主役3人より脇役が皆さんとても上手だったのは、ジャンニ・スキッキに出る人たちだったからですね。少人数で賄うため、お互いのカバーもするようです。 限られた経費で工夫して頑張ってて好感持てます。
外套テノールはまあまあ、バリトンは下手くそ。 ベストだったのは、どこかで聴いたことがある黒人ソプラノ、サラ・ジェーン・ルイス。
遺産相続に関わる風刺コメディ、ジャンニ・スキッキGianni Schicci は大爆笑。 これが20箇所以上、3ケ月の全国ツアーの最初の公演ですが、隅々までしっかり練習してあって、歌も演技も立派。当然の4ツ星レビューも出てます(→こちら)。
ストライプのパジャマ姿がジャンニ・スキッキの聞いたこともないバリトンアンドリュー・スレイターですが、大袈裟過ぎないクールな演技と立派な歌唱で今まで聴いた中で最高のスキッキかも。 彼と娘だけが妙なメイクしてなくて自然だったし。
軍服姿のリウッチョで、ロッシーニ・ガラ(→こちら)にも出てたルチアーノ・ボテルホは外套にも通行人役でけ出てましたが、さすがROHで主役やったこともあるテノールだ。
セットも衣装も凝ってて良かったのですが、唯一文句があるとすれば、余計な白塗りメイク。 素顔のままでも皆さんちゃんとコメディ演技出来てるんだから漫画風にする必要は全く無し
そうだ、不満はもう一つあります。
実は「フィガロの結婚」もツアーの一部なんですが、冷遇されてるだろう有色人種歌手を救済するためにキャストの多くが黒人やアジア人なんだそうです。 それは良いのですが、それなら英語翻訳なんかでやっちゃあいけないでしょ 他で役に立たないんだから、覚える時間が無駄。 私のように翻訳オペラ嫌いな人は行かないし。 それとも、田舎に行ったら、「おらたち、イタリア語はわかんねえけど、英語でやってくれたら観に行くべ」という人がたくさんいるのかしら? 英語だって歌ったら聞き取れないから字幕必要ですけどね。