<16th Sept Sun>
樹木希林さんがお亡くなりになったとのこと。ヒデキ中毒の私は最近Youtubeで寺内貫太郎一家をよく観てて、「きったねえな、婆ちゃん」の彼女は癌でどうしてらっしゃるのだろうとよく思ってました。合掌。
金曜土曜と二晩続けてシャンペン三昧の楽しい会合があった幸せな週末の〆は今夜行く「カルメン」@カドガンホール。
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プロムスはほとんど行きませんが(今年のラスト・ライトも地味でいまいちだった)、9月7日はオランダからのお客様レイネさんとご一緒に着物でロイヤル・アルバート・ホールに行きました(→こちら)。
ヘンデルのテオドーラは敬虔なキリスト教徒の殉教とロマンスがテーマ。4世紀のアンティオキア(現南トルコ)の王女テオドーラはキリスト教祖で、ローマ総督が彼らの神に生贄を捧げろという命令にガンとして背き、捕らえられて売春婦にされてしまう。キリスト教に改宗したローマ軍人の恋人が衣装を取り替えて彼女を逃がしてあげたのに、罪を被った彼を救うべくローマ総督のところに出向き、「彼は悪くないから、私だけ処刑して」、「いや、僕が罪人だ」、と庇い合うも、二人とも死刑に、という暗いお話。
当初は人気がなく、その後も長い間埋もれてましたが、最近になって名作として蘇ったヘンデル晩年の英語オラトリオで、ロマンスあり葛藤ありでドラマ性はあるので、フルオペラとしてグラインドボーンでも上演されてます。
2014年にバービカンで聴いた時は(→こちら)、素晴らしい歌手陣でかぶりつきだったのに長くて退屈と思ったので、今回そもそもコンサートには向いてないアルバートホールでしかも舞台からかなり遠い席だしなあ・・、と期待は低かったのですが、これが期待を裏切って、とても良かったんです。少しカットされてたらしく、長いとも感じなかったし。
リズミカルで明るいいつものヘンデル調とは違い、落ち着いた雰囲気で典雅でゆったり&しっとりと美しい、iPlayer(→ こちら)で聴くたびに更に惹かれます。大好きなヘンデル先生の新しい面を発見できるこのオラトリオ、どんどんやらないと勿体ないです。
Theodora
Louise Alder (soprano) Theodora
Iestyn Davies (counter-tenor) Didymus
Benjamin Hulett (tenor) Septimius
Ann Hallenberg (mezzo-soprano) Irene
Tareq Nazmi (bass) Valens
Arcangelo Chorus Arcangelo
Jonathan Cohen (conductor)
この日のパフォーマンスも素晴らしく、特に長丁場を立派に乗り切ったイエスティン君と、出番は少ないけど清々しい美声が印象的だった友人役のベンジャミン・ヒューレットに聴き惚れました。 タイトルロールのルイーズ・アドラーがちょっと弱いかなという意見もあり、たしかにソプラノが人一倍輝くと更に評価が上がったかもしれませんが、良いレビューが並びました。
Music OMH ★★★★★
The Guardian ★★★★
The Arts Desk ★★★★
The Telegraph ★★★
あっ、ここに出てるルイーズ嬢とベン君のガーシントンオペラの「魔笛」の映像を見つけたので、出掛ける前にかいつまんで観よっと(限定6ケ月、字幕なし)(→こちら)。