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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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ロデリンダ by Handel @リール・オペラ

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<11th Oct Thus>

今夜はROHでヘンデルのオラトリオ「ソロモン」。なんと、この8日間でヘンデル3回。もうすぐファジョーリの出るセルセもある。好きだからいくらでも来い!ですけど、まずリール遠征のロデリンダについて。

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10月4日、フランスのリールでヘンデルのロデリンダの新プロダクション初日に行きました。美しい歌劇場については→こちらをご覧下さい。

 

10月12日の公演がライブストリーミングされたのですが、オンデマンドで観られます→こちら

 

ロデリンダはENOで英語翻訳番で2回観たことがあり(2014年→こちらと2017年→こちら)、ロンバルディ王国(ミラノ)の権力争いと夫婦愛のシンプルなストーリーですが、バロックオペラによくある荒唐無稽ではなく現実的な展開で、うっとりする甘美なアリアもいくつかあってヘンデルの中でも好きな作品です。詳しい内容は→こちらでご覧下さい。

 

画像を見て頂ければわかるのですが、テーマは男の子女の子。 小さな人形も出てくるし、時折歌手たちが人形のように振舞ったりするのですが、意図はよくわからず。シンプルで素朴というかダサいプロダクションなので大劇場では馬鹿にされそうですが、地方レベルではわかりやすくていいのでしょう。案の定、演出チームにはブーイングも大拍手も起こらないクールな反応でした。

 

滅多にオペラ上演すらないリール・オペラとしては、今回は豪華な歌手陣でのシーズン開幕のようです。

 

Rodelinda
Conductor Emmanuelle Haïm
Director Jean Bellorini

Rodelinda Jeanine De Bique
Bertarido Tim Mead
Grimoaldo Benjamin Hulett
Eduige Avery Amereau
Unolfo Jakub Józef Orliński
Garibaldo Andrea Mastroni

Le Concert d’Astrée

 

良いレビューも出てる通り(→bachtrack ★★★★)、歌手は皆さん素晴らしくて、突出した人もいない代わりに足を引っ張る人もいなくて、まとまりの良いチームワークのパフォーマンスでした。

カウンターテナーが二人出てるのが私にとってはポイントですが、以前はムラがあったけど最近は安定してるティム・ミードは手堅くきっちり歌い演じたし、テクニック的にはまだ改善の余地のある若いJJオルリンスキー君は華があってチャーミング。

テノールのベンジャミン・ヒューレットも大好きで聞惚れましたが、好青年の彼には悪役は似合わないわね。でも、彼をけしかける手下役の絵になる悪者振りが面白かったし、ベン君は本来は良い人なのにこいつに操られていう設定だと思えばこれで良いのかも。

ロデリンダ役のJeanine De Biqueって初めて聞く名前のソプラノですが、歌は充分上手なのに、なんか控え目過ぎて主役としての華がなかったし、誰ともケミストリーが感じられませんでした。

ティム君の妹王女役で婚約者のベン君には冷たくされるAvery Amereauは、イルデブランド・ダルカンジェロが年の差再婚したアメリカ人の若妻で、深い声と立派な声量が印象的でした。ズボン役も似合うだろうし、バロックじゃなくてもっとヴェルディとかの重い役とかも出来そう。

 お似合い?の二人ラブラブ

 

前から2列目の隅っこの席でしたが、カーテンコールはお目当てのJJオルリンスキー君とベン君が近くて撮りやすかったので、写真はこの二人に集中。特にお茶目なJJ君から目が離せませんドキドキ

 

 

   

 

 


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