<5th Jan Sat>
ネタが溜まり過ぎてなにから手を付けていいのかわからない状態の中、全てすっ飛ばして、まだ興奮冷めやらずの昨夜のコンサートを
1月4日、今年の初コンサートはウィグモア・ホールの二人のカウンターテナーの共演。人気のイエスティン君、一般販売ではろくな席が残ってなかったので根気よくリターン切符を狙って8列目をゲットしたんですが、4列目が空いてたので図々しく移っちゃいました 今年は最初からラッキー
今日の楽しみはもう一人のカウンターテナーでしたが、敢えて白紙状態で臨みました。
Royal College of Music出身のJames Hall君、イギリス人だろうと思うのですが、おそらく30ちょっと前でしょう。CT好きの私ですら聞いたこともない名前なのですが、既にグラインドボーンのサウル役やROHのWritten on Skinの主役の代役にも抜擢されたこともあり(→こちら)、残念ながら出番はなかったでしょうが、他のマイナーなオペラ公演では活躍してるようです。
濁りのない澄んだ細い声で、最初は緊張で萎縮してたのでしょう、声量が乏しかったのですが、落ち着いてきたらぐんぐん良くなって、美声がきれいに響き渡り、インターバルでは仲間うちで大絶賛。イエスティン君は超絶好調ではなく85%くらいの出来だったので、ジェームス君の方が勝ってる時もあり、デュエットの時はイエスティンのファンの私ですら、「うーん、イエスティンが邪魔でジェームス君の声が聞えないじゃん」、とすら思った時もあったほど。
ソロはイエスティン君の方がずっと多かったし、熟練の声と表現力で、美声であっても一本調子のジェームス君よりレベルが上なのですが、目新しいジェームス君のソロになると観客が身を乗り出して期待が高まるのが感じられました これからは彼の名前を見つけたら逃さずに行きますとも。
たくさん歌ってくれた17世紀の典雅なデュエット、ふくよかで落ち着いた声のイエスティン君が低音を歌い、細くて高い声が得意のジェームス君が上のパートを歌い、全く違う声質が違うのにきれいに混じって、うっとりでした。
顔がつるんとしてうんと若く見えるジェームス君と一緒だと、最近見るたびに痩せてる39歳のイエスティン君は顔の皺が目立っちゃって・・。
でも、縦横でかいジェームス君、もうちょっと痩せようね。もっとハンサムに見えるから。
雰囲気が爺さんになってしまったロバート・キングですが、始終とても嬉しそうでした。
カウンターテナー関連でついでに書いておくと、12月14日にドイツのアーヘンで観たイラン系カナダ人のCameron Shahbaziもなかなか良かったです。長身で、私好みではないけど舞台映えするルックスだし、ジェームス君とは真逆な太くて男らしい声はCTとしては貴重(ヘンデルのIl Trionfo del Tempo e Disinganno「時と悟りの勝利)。