<16th May Thus>
今日は西城秀樹の一周忌。この一年、毎日平均2時間はYoutubeで彼を漁ってたんじゃないかしら。いまだに新しい映像が出てくるので、一日の終わりに「寝る前にちょっとだけヒデキしよう」、と見始めるとすぐに午前2時、3時よ。同じものもつい何度か見ちゃうしね。デビュー当時からのファンだったとは言え、40年前に日本を離れてからは遠ざかり、里帰りの時にカセットテープやCD,DVDを買ったりYoutubeが出来てからはたまに観たりする程度だったのに、死んでから彼の素晴らしさを再発見したわけで、悲しいけど幸せな一年でした。 さあ、今夜はどれを観ようかな? それとも、なんか新しいの出てるかなー? ブログが手抜きなのものも秀樹のせいだわ。
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5月12日、日曜の午後のコンサートに行きました。
午後3時、Wigmore Hallはいつもと違う雰囲気で、韓国人がわんさか。 若い女性が多く、子供連れのファミリーも結構いました。韓国では大人気らしいソプラノのスミ・ジョーのリサイタルでしたが、きっとオペラやクラシックファンだけではなくうんと幅広い層に知られてるんでしょうね。
Sumi Jo soprano
Gary Matthewman piano
Krzysztof Meisinger guitar
アンコールは3曲で、キラキラ星、アヴェ・マリア、私のお父さん(プッチーニのジャンニ・スキッキ)
彼女は初めてのトーチャンが「strange voiceだね」、と言った通り、万人向けではないけど、細くて軽い彼女クセのある声が私は好きなので、最前列ど真ん中からずっと聞惚れました。
休憩なしの70分でしたが、小さなWigmore Hall向けの囁くようなか細い声から、時にはこれならまだ大きな劇場でも大丈夫かなと思う程キーンと張り上げてくれて、わくわくしました。
生で聴くのはこれで3回目で、2011年11月のカドガン・ホール(→こちら)も2018年3月のROHでのホロ様追悼コンサート(→こちら)もゴテゴテの凄いドレスだったのに、今回はWigmore Hallの渋い雰囲気に合わせたのか、すっきりとした白い衣装。もちろん地味ではないけれど、ほっそり体型を引き立てて欠点をカバーする洒落たデザインです。
ホロ様追悼コンサートの時はネトレブコやガランチャ、ゲオルギュー等そうそうたる人たちに囲まれて影が薄かったけど、この日は余裕と貫禄の大スターぶりでした。56歳でもシワもなく肌も綺麗。
アンコールはキラキラ星は超技巧のコロラチューラでど派手に始まり、2曲目のアヴェ・マリアでしっとり、最後はピアノ伴奏もしながらのプッチーニで盛り上がり、ヤンヤの喝采 もうオペラには出てないようですが、こういう小劇場でのリサイタルはまだまだいけるでしょう
シューベルトのアヴェ・マリアを歌う前に彼女が「ロンドンは大好きな街だったのに、今は私にとって一番淋しい所。ディミトリ・ホロストフスキーに会えなくなってしまったから。アヴェマリアは彼に捧げます」、と言った時、私は涙腺崩壊。 そう言えば先回スミ・ジョーがロンドンで歌ってくれたのは追悼コンサートだったわとずっと思ってたしね。 ホロ様が誰なのか知ってるのはここでは少ないでしょうが、目の前に座る私はしっかり彼女に共感しました。ホロ様のファンではなかったけど、映像だけで接する秀樹さんより、生でまじかで何十回も接したホロ様がいなくなってしまった方が現実味があるってことでしょうね(秀樹にもいっぱい涙したけど、それとは違う)。