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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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若いピアニストを聴きに遠出 (ジョージ・ハリオノ George Harliono)

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<25th May Sat>

メイ首相辞任のニュースのせいで影が薄くなりましたが、昨日はヴィクトリア女王生誕200年でしたまじかるクラウン。私はドイツからお婿に来た夫君のアルバート王子のファンなんですが、英国王室を救ったのはこの夫婦。

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5月21日、仕事は休み、車で2時間足らずの町のランチタイム・コンサートに行きました。

 

ブログ読者様から「George Harlionoという若いピアニストをご存知ですか?」と問われたのがきっかけで、全く知らない名前でしたが(ピアニストは星の数ほどいる)、Youtubeで聴いたら素晴らしかったし、2週間後のこのリサイタルの最前列が残ってたので、ちょっと遠いけど、観光も兼ねてサセックス州のバリー・セント・エドモンズBury St. Edmundsへひとっ走り。

 

   

コンサートホールは町の中心のショッピングエリアにある10年くらい前に建てられたThe Apexで、ジョージ君のピアノ・リサイタルはヴァイオリンのナイジェル・ケネディとかの有名人もちらほらのBury Festivalのイベント(→こちら)。

 

平日の1時開演なので爺さん婆さんがほとんどで、曲の途中でちょっと途切れると拍手しちゃうコンサート慣れしてない人が多かったのですが、クラシック音楽に縁のない人たちにも、この子はスペシャルだとわかったのでしょう、最後はスタンディング・オベーションで盛り上がりました拍手。 ジョージ・ハリオノ君のHPは→こちら

 

George Harliono

BACH Prelude and Fugue in C sharp Major BWV 872
LUDWIG VAN BEETHOVEN Piano Sonata in F minor, Op. 57, Appassionata
PYOTR TCHAIKOVSKY Natha-valse, Op. 51, No. 4
PYOTR TCHAIKOVSKY Nocturne in C sharp minor Op. 19, No. 4
FRYDERYK CHOPIN Étude Op. 25, No. 5 Wrong Note
FRANZ LISZT Transcendental Étude No. 11 Harmonies du Soir
FRANZ LISZT Romance O Pourquoi Donc S. 169
IGOR STRAVINSKY Three Movements from Petrushka

アンコールはおそらくストランヴィンスキー。

 

小柄だけど手がすごく大きくて逞しいジョージ君は力強いガンガン系が得意のようで、バッハとショパンはイマイチでしたが、ベートーベンの熱情はなかなかだったし、特にストラヴィンスキーのペトルーシュカは彼の良さが発揮された華やかで迫力充分の花火のようなショー・ピース。Wigmore Hallでリサイタルが出来る程の実力の持ち主だと思ったら、既にこの数日前にそこで少し演奏し、それが認められたのでしょう、来年また出ることになりそうだとのこと。楽しみです。

 

小さい頃からロンドンのストリート・ピアノで通りすがりの人をあっと驚かせ、9歳で初のソロ・コンサート、16歳でゲルギエフ指揮でコンチェルト演奏という既に輝かしい経歴の持ち主で、おそらく今18歳のジョージ君はRoyal College of Musicで研鑽中ですが、去年、横浜みなとみらいでコンサートもしたようですよ。

 

 

終演後、私とトーチャンがカフェでコーヒー飲み終わったらちょうど10人くらいのお婆さん達から開放されたところだったので、私も一緒に写真お願いしちゃおう。車を運転してくれたトーチャンも「ここまで来た甲斐があった」と喜んでくれました。

 

ハチ蜜蜂と遠雷雷というピアノコンクールを舞台にした小説を読んだばかりの私、来月のチャイコフスキー国際コンクール(→こちらに出場するジョージ君がそれに重なって、鍵盤は見えないけど表情はまじかでよく見えたので、一体どんなことを考えながら弾いているのかしらと小説を思い出しながら聴くのも新鮮な経験でした。若いけど場数も踏んでるしものおじしない性格らしいジョージ君にはイギリス代表としてロシアで入賞して欲しいものです。

 

蜜蜂と遠雷は明らかに浜名湖のコンクールがモデルですが、そこで去年4位だった今田篤君(→こちら)が2014年から2年間イギリスの音大に留学してた時に友人宅に下宿してたのでよく話題になったし、演奏を聴く機会も2回ありました。

7月に名古屋で入賞者も共演する優勝者コンサートがあるそうですので、中部地方の方は是非どうぞ(→こちら)。もう少し後だったら私も行けたのに残念。

 

バリー・セント・エドモンズには大聖堂があり、再建した塔は10年ちょっと前に完成したばかり。トーチャンが子供の頃に行った時はまだ建設中だったそうです。こうしてオリジナルを再現する技術を残すのも大切ですよね。

塔の中が完成したのはもっと最近で、天井がピッカピカにカラフル。

 

   

古い部分もすっきりして素敵。ステンドグラスもたくさんあって明るく、天井もユニーク。

   

 

    

大聖堂の隣は中世のAbbeyの遺跡。そのまま残っているのはゲートだけですが、規模の大きさは驚き。

 

   

お天気も最高で、久し振りのカントリーサイドへのドライブも快適だったし、ピアノも素晴らしかったし、良い一日でした。


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