<8th June Sat>
女王陛下の公式誕生日で恒例の叙勲が発表され、オペラ歌手ではマーク・パドモアとソフィ&メアリーのビーヴァン姉妹だけとちょっと淋しい結果になりました。
祝賀セレモニーの写真は→こちらでご覧下さいですが、バルコニーお出ましのスターは元気一杯の1歳のルイ王子。
5月はオペラ4回、コンサート4回、バレエ3回と計11回行き、とても全部は記事にできないけど、これは外せません。
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5月27日はROHでトスカ(→こちら)。 どんなお話かは→こちらの過去記事でご覧下さいですが、トスカって自分勝手で嫉妬深くて約束を守らない嫌な女なんです。だからと言うわけではないけど、あまり好きなオペラではありません。
今回のトスカはアンジェラ・ゲオルギューとクリスティーン・オポライスのダブルキャスト。ゲオルギューはこの役でさすがに聞き飽きたので今回はパスして、好きな声じゃないけどオポライスのを選び、ヴィットリオ・グリゴーロは何度も聴きたいけど、スカルピアは更にも聞き飽きたブリン・ターフェルだから、一回分しか買ってありませんでした。来年夏はいよいよ真打登場でネトレプコが出てくれるので何度か行くでしょうけど。
Music Giacomo Puccini
Libretto Giuseppe Giacosa and Luigi Illica
Director Jonathan Kent
Designer Paul Brown
Lighting designer Mark Henderson
Conductor Alexander Joel
Floria Tosca Kristine Opolais
Mario Cavaradossi Vittorio Grigòlo
Baron Scarpia Bryn Terfel
Spoletta Hubert Francis
Cesare Angelotti Michael Mofidian
Sacristan Jonathan Lemalu
Sciarrone Jihoon Kim
ちょうどブログ初めてすぐにプレミエになったジョナサン・ケントのこのブロダクションの過去mp鑑賞記もまとめておきます。クリックで記事に飛びます。あ、マリア・カラスの最後の舞台となった有名な古いプロダクションのことも書いてますね。
トスカ (これまでの比較) カウフマンは2度出たんだ。
トスカ (パフォーマンス) 2006年6月 Mアルバレス、Aゲオルギュー、Bターフェル
トスカ(Bチーム) 2006年6月 Sレミー、Cネイグルスタッド、NRジョルダーノ
トスカ 2007年7月 Vウルマーナ、Sリーチトラ、Mデラヴァン
トスカ 2008年5月 Mカロッシ、Jカウフマン、Pガヴァネッリ
トスカ 2009年7月 Aゲオルギュー、Mジョルダーニ/ジョルダーノ、Bターフェル
トスカ 2011月6/7月 Aゲオルギュー/Mセラフィン、Jカウフマン/Mジョルダーノ、Bターフェル
トスカ 2013年3月 Mジョルダーノ、Aエチャラズ、Mフォッレ
トスカ 2013年3月 Yキム、Kオポライス、Mフォッレ
トスカ 2013年7月 Mセラフィン、Aアントネンコ
トスカ (リハーサル) 2014年5月 Rアラーニャ、Oディカ、Mヴラトーニャ
トスカ 2014年5月 Rアラーニャ、Oディカ、Mヴラトーニャ
トスカ(ドミンゴ指揮) 2014年6月 ROH Sラヴァノフスキー、Rマッシ、Bターフェル
トスカ 2016年1月 ROH Aゲオルギュー、Rマッシ、Sヨーン
さて、今回のレビューは、ご覧の通り、評価が分かれました(オポライスのトスカ)。
Broadway World ★★★★★
Londonist ★★★★
FT ★★★★
The Stage ★★★
Bachtrack ★★★
The Times (£) ★★私の評価はどうかと言うと、誰に注目するかによって違ってくるので、歌手ごとに点数つけてみましょう。
トスカ★★★
オポライスの声を好きだと思ったことはないけど(好きな人なんていないでしょ)、なんせオペラ界屈指の美女だし、大袈裟気味な演技が絵になるのでつい惹きつけられてしまうのだけど、今回もビジュアル面でうんと救われました。歌は音程ほとんど外れっ放しな上にいつもにも増して金属的で不快な声だったけど、ひとつしかないアリアは悪くなかったし、まだ有名じゃなかった6年前に比べると、人気に裏づけられた貫禄とオーラがありました。トスカには必要な要素。
カヴァラドッシ★★★★★
この役ではロンドン・デビューのグリゴーロは、真っ直ぐで力強いストレートな声と熱い演技で、期待通りの素晴らしさ。軽々と出る美声にはいつものようにうっとりだわ。これを一回だけしか聴けないのはあまりにも残念なので、又行くかも。アンジェラの日にね。来年のルチアで出てくれるので楽しみ。
スカルピア ★★★★
嫌と言うほどこの役で聴いてるので、「うわー、又ブリンか・・」、とテンション低かったですが、これが意外と良かったんです。声がよく出て演技も余裕たっぷりで、年恰好や身体の大きさ、大袈裟な演技等、全ての面で若い二人とのバランスもよく、ドラマを盛り上げてくれました。
でも、やっぱり聞き飽きてるので、もうすぐ始まるボリス・ゴドノフはパスする予定。
指揮者のアレクサンダー・ジョエルとビリー・ジョエルは兄弟。
暗くて写真がナンですが、役にぴったりの素敵な二人。