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Channel: 着物でオペラ in ロンドン
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オリンピック開会式前夜にドミンゴ先生とその仲間のガラ・コンサート

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<23rd Sept Sun>

お天気が崩れた日曜日、午後から友人宅でパーティの後、ムスメとBF君が家に来てくれてディナーの予定ですが、出掛ける前に長い間の宿題を済ませるような気持ちで今更記事をアップします。

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この翌日にオリンピックが始まってしまったので放ったらかしになっていたROH昨シーズン最後の花火のようなガラ・コンサートのことを、今シーズン開始直前になんとか滑り込みで間に合わせましょうDASH!


London 2012と称し、オリンピックに便乗して様々なジャンルの文化的イベントが目白押しだった今年の夏のロンドン、ROHが参加したうちのひとつで(他はシェークスピア関連オペラのオテロとファルスタッフとか)、オリンピック開会式イヴの7月26日、お祭り騒ぎ大好き男のプラシード・ドミンゴ先生が登場しました。

彼が世界中のあちこちで主催するOperaliaという新人歌手コンテストの20周年祝いを兼ね、受賞者たちを引き連れて華やかに乗り込んできたのですが、さすがオペラ界のスーパースターのドミンゴ先生です、ずらっと人気歌手が揃ってて、受賞後も絶大なパワーを誇るドミンゴ先生が面倒みてくれるらしく、多くの歌手が世界中で活躍中。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


歌姫ネトレプコを妻にしたオペラ界のフェロモン男、アーウィン・シュロットが数日前にキャンセルしたのは残念ですが、ロンドンではなかなか揃わない豪華な顔ぶれとなりました。


しかし、当然ながら切符争奪はなによりも増して熾烈で、サポートフレンズ予約で真っ先に狙ったにも拘らず、いつもの舞台横の席は取れませんでした。かと言って、最近なるべくトーチャンも連れてってあげようと思うのでむやみに高い切符は無理ですから、upperslipで我慢。値段(17ポンド)の割には良い席なんですが、ストールサークルの舞台横に慣れてる私にとってはやけに遠くて大不満むっ


これもドミンゴ先生のせいですよプンプン、プンプン。先生さえ出なければもっと良い席で聴けたのに。

テノール好きの私ですが、なぜかドミンゴ先生には全盛期の頃から惹かれないのですが、今や低音の魅力が全く無い中途半端なバリトンに転向してまで(大昔はバリトンだったんですが)現役にかじりつこうと必死のドミンゴ先生。音楽に対する愛情と努力と貢献は尊敬しますが、この日は調子悪かった上に、練習不足なのは明らかで、歌手としては一番劣っていたと思ったのは私だけでしょうか?(トーチャンはドミンゴ初体験でしたが、期待してなかったので、化石(この日は生きる屍だった)であっても生ドミンゴを一応聴けただけで価値あったようです)

いえ、先生の名誉のために言っておきますと、好調の時はまだまだなかなかのものだと思う瞬間もあるし、少なくとも、70歳越してあれだけ歌えるのは掛け値なしで凄いと思います。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
  女の子Joyce Didonato

    Julia Novikova

    Nina Stemme

    Sonya Yoncheva

  男の子Joseph Calleja

    Plácido Domingo

    Stefan Pop

    Rolando Villazón

    Conductor Antonio Papp ano  


クリップ

(Richard Wagner) Prelude to Act I of Die Meistersinger von Nürnberg
(Jacques Offenbach) ‘Kleinzach’ from Les Contes d’Hoffmann, Prologue

Rolando Villazón (Hoffmann), Royal Opera Chorus

(Gaetano Donizetti) ‘Caro elisir!’ from L’elisir d’amore, Act I
Sonya Yoncheva (Adina) and Joseph Calleja (Nemorino)

(Giacomo Puccini) ‘Che gelida manina’ from La bohème, Act I

Stefan Pop (Rodolfo)

(Vincenzo Bellini) ‘Ah! non credea mirarti… Ah! non giunge uman pensiero’ from
, Act II La sonnambula

Julia Novikova (Amina),
(Richard Wagner) ‘Winterstürme wichen dem Wonnemond… Du bist der Lenz’ from Die Walküre, Act I

Nina Stemme (Sieglinde) and Plácido Domingo (Siegmund)

(Gioachino Rossini) ‘Tanti affetti’ from La donna del lago, Act II
Joyce DiDonato (Elena), Royal Opera Chorus
(Georges Bizet)Au fond du temple saint’ from Les Pêcheurs de perles, Act I

Joseph Calleja (Nadir) and Plácido Domingo (Zurga)

INTERVAL

(Vincenzo Bellini) ‘Stolto! A un sol mio grido’ from I Capuleti e i Montecchi, Act II
Joyce DiDonato (Romeo) and Rolando Villazón (Tebaldo), Royal Opera Chorus

(Richard Wagner) ‘Dich, teure Halle’ from Tannhäuser, Act II
Nina Stemme (Elisabeth)

(Giuseppe Verdi) ‘La donna è mobile’ from Rigoletto, Act III
Stefan Pop (Duke of Mantua)

(Giacomo Puccini) ‘O Mimì, tu più non torni’ from La bohème, Act IV

Rolando Villazón (Rodolfo) and Plácido Domingo (Marcello)

(Umberto Giordano) ‘Nemico della patria’ from Andrea Chénier, Act III

Plácido Domingo (Carlo Gérard)

(Gustave Charpentier) ‘Depuis le jour’ from Louise, Act III

Sonya Yoncheva (Louise)

(Giacomo Puccini) ‘Nessun dorma’ from Turandot, Act III
Joseph Calleja (Calaf), Royal Opera Chorus

( Giuseppe Verdi) ‘Tutte le feste… Sì, vendetta!’ from Rigoletto, Act II
Julia Novikova (Gilda), Plácido Domingo (Rigoletto),

Nigel Cliffe (Usher), Jihoon Kim (Monterone)

クリップ


(因みに、シュロットが歌う予定だったのはこちら ↓) 

(Gaetano Donizetti) ‘Quanto amore’ from L’elisir d’amore, Act II

Sonya Yoncheva (Adina) and Erwin Schrott (Dulcamara)

(Arrigo Boito) ‘Son lo spirito che nega’ from Mefistofele, Act I

Erwin Schrott (Mefistofele)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)    London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)


で、誰が一番印象的だったかと言うと、 それは疑いなく、遠くの席にも朗々とした美声が響き渡ったジョセフ・カレヤでしょうラブラブ。シュロットの穴埋めもして結構たくさん歌ってくれましたが、特に、ドミンゴ先生と真珠取りのデュエットした時は、「そんなに差を付けては先生に失礼ではないのか?」、と心配になったほど。


熱血漢ロランド・ヴィラゾンがいくら大奮闘しても、カレヤとの差は歴然だし、新人テノールステファン・ポップなんてカレヤの足元にも及びません(ポップは、この秋にアラーニャが出られない日だけ「愛の妙薬」に出るのですが、全然聴きたいとも思いません。アラーニャがキャンセルしたら彼が代役に決まってるから、休んじゃ駄目だぞ、アラーニャ)。


London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)      London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)
女性陣は、期待通り、ニーナ・シュテンメジョイス・ディドナートが実力と貫禄を発揮。


若いロシア人ソプラノのユリア・ノヴィコヴァの華やかなコロラチューラの夢遊病の女の華やかなコロラチューラが、この手のガラにはぴったりで、私は一番ワクワクしました。

ユリアちゃんは、実況生中継のリゴレットでドミンゴ先生と共演した時は清純な感じでしたが、この日はきっちりお化粧してシックな黒いドレスと金髪が艶やかで、雰囲気はキャサリン・ジェンキンス風。コロラチューラにしては身が詰まってて軽やかさには欠けるけど、是非ともちゃんとオペラで聴いてみたいです。

Sonya Yonchevaは地味で魅力なし。


ワンピースドレス競争は、遠くの席からはディドナートの極彩色ドレスがやたら目立ちましたが、センスが良いわといつも感心するディドナートのTPOをわきまえたさすがの選択。体型で一番劣るシュテンメのまるで紫根染のような大柄ドレスは、着物には素敵ですが、ドレスとしてはちょっと悪趣味かも。近くの席であればきっとユリアちゃんの黒いドレス姿に見惚れるのではないかしら。

London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)     London Opera-loving Kimono-girl (着物でオペラ in ロンドン)

因みに、ドミンゴ先生は来年春にナブッコでご登場で、すでに切符は入手済み。ダブルキャストでレオ・ヌッチとの比較が楽しみ。




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