<12th Nov Sat>
昨日と今日と続けてROHで立ち見したら、さすがに疲れたかも。迷った末に行ったのは予備で買っておいたマイヤーリンクとラボエーム。ヒマだし、どうせ家にいたらごろごろして韓国ドラマ(最近は中国や台湾のも)観てるだけだから。
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11月8日のアルチーナ初日は、少年歌手に野次を飛ばした男がROH出入り禁止になったのが話題になりましたが(→こちら)、オペラ自体はどうだったかと言うと。
ヘンデルは大好きだし、なんと言っても、今や男役ピカ一でメゾソプラノであるエミリー・ダンジェロとお気に入りテノールのるパート君出る、へえ、人気ソプラノのオロペサがヘンデル歌うのか、合わないと思うけど可愛いからいいや、と。
そしたら、良いレビューが並びました。
Evening Standard ★★★★
the art desk ★★★★
The Times ★★★★
時代を特定しない設定なのでなんでもありなわけですが、現代とちょっと前の時代を混ぜて、頭に動物の被り物してる人たちがメルヘンチックな雰囲気を出し、カラフルですっきり洒落た演出。魔法使いのアルチーナは香水で人を惑わせ、性別超えて変装する人とか出てきてややこしいけどうんと薄っぺらストーリーですが、ヘンデルの時代には登場人物への共感よりも派手なセットと歌唱力を競い合う歌合戦が売り物。そういうバロックオペラ、私は好きですが、ロンドンでの初演にも拘わらずここでの上演機会は極端に少なくて、やれば私が絶対に行く筈ですが、いままでにバービカンのコンサート形式で8年前に一度聴いたことがあるだけ(アルチーナなジョイス・ディドナート)。
タイトルロールのリセット・オロペサは最初散々な出来で、やっぱりヘンデルは無理だとがっかりしたのですが、第二幕から持ち直し、華やかでチャーミングな魔女を演じてくれました。若くて美人でスタイルも良くてスターの素質充分。今日ROHのトイレですれ違って素敵だったのですが、意外と背が高かったです。
昔は花形カストラートが演じたのでしょうが、今回は28歳のカナダ人メゾソプラノのエミリー・ダンジェロ。去年の「皇帝ティトーの慈悲」のROHデビュー(→こちら)はつなぎ姿でも魅力が際立ってたし、今年7月にパリで観たファウスト(→こちら)の控えめなジーンズ姿のシーベル役も今までで一番素敵でした。今回は衣装も全て格好よくて、女性は皆エミリーの凛々しい美青年ぶりに惚れちゃいますよ、絶対、私のように。
テノールのルパート・チャールズワースは2017年3月にENOのPartenope(→こちら)と同年4月のROHのミトリダーテ(→こちら)でとても気に入ったので、久し振りに聴けて私はハッピー。ちょっと老けたけど、歌唱は期待通りで、パンツ一丁姿も披露してくれて、数少ない男性歌手の中では突出してました。
他の人たちはまあ普通。
野次られたマラカイ君は気丈に残りを歌い、当然ながら大きな拍手をもらってました。
尚、張り切って4回分確保したのに、リハーサルは勝手に時間を変更されてサビーヌちゃんと被ったので諦め、10日は地下鉄ストライキで諦め、持っているのはあと1回分しかないのが悲しいので、他の日も狙うかも。