<21st Oct Sun>
午後3時から6時間、ROHのリングサイクル3つ目のジークフリートを観てきましたが、いやーっ、盛り上がりましたよ
ROHのジークフリート役は、5年前のサイクルの時もその前の個別公演でもジョン・トレリーヴェンJohn Treleavenという、メロディーもへったくれもあったものじゃなくてただ叫んでいるだけという聴くに堪えない最悪のテノールでずっと我慢してたんですが、
それが、今回、嗚呼やっと、上手なテノール君が歌ってくれて嬉しい! と思ったのは私だけではありますまい。
ステファン・ヴィンクStefan Vinkeという若いドイツ人なんですが(年齢はわかりませんが顔に皺もないし、まだ30代ではないかしら?) 、スキンヘッドなのでまるでジャガイモみたいだし(文字通りイモにいちゃん)、現代カジュアルな衣装で振る舞いも労働者階級的なので、最初はまるでそこらで道路工事をしてる日雇い人夫みたいだわと思ったのですが、
上手な歌を聴いてるうちに段々カッコ良く見えてきて、映画俳優のサム・ワーシントン(アバター、タイタンの逆襲)に似てるわ。彼よりも背も高いし、もっと素敵かも」とすら思えるようになりました
このオペラはテノールの良し悪しが勝負な上に、テノール好きの私ですから、こんな嬉しいことはありません。私の席の足元にはホルンとチューバ軍団がいてうるさいので、ワーグナーで一番肝心なオケ部分がぶち壊しだわ、もっと遠の席にすればよかったかなとちょっと後悔してたのですが、こんな素敵なジークフリートをまじかで聴けて、「ああ、よかった、この席で」、とつくづく
世界一のジークフリートではないかもしれないけど、長年我慢を強いられた可哀相なロンドンのオペラファンの前に現れたヒーローに怒涛の拍手が送られて、これで水曜日の神々の黄昏が一気に楽しみになりました。
感激したので、金曜日に観たワルキューレをすっ飛ばしてジークフリートのことだけ書きましたが、ワルキューレについては明日アップする予定で、ジークフリートに出た他の歌手たちについても又あらためて書きます。新しいカメラで連写してるので写真もたくさん撮りましたしね。
人気ブログランキングへ