<13th November (Sun)>
良い天気だったのに家から一歩も出ないで過ごした私。あれこれ片付けることができて充実の週末。マドリッド旅行記も捗りました。これがなければ撮った写真も真剣には見ないでしょうし、書くために今になって調べて知識が増えるのはいいことなんでしょう。
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<11月7日(月)>
月曜日は美術館の休館日なので、ホテルから西に歩いて10分ほどのカテドラル、王宮とオペラハウスを見学しました。マドリッドの旧市街の印象を一言で表わすとマジェスティックmajecticなのですが、この地域はことさら堂々として壮麗でスケールの大きいロイヤル(スペイン語だとreal)なマドリッドが味わえます。雲っていたのが残念でしたが。
€16もするホテルで朝食は結局一度も取らず、毎日カフェで済ませましたが、今朝は2種類あるスペイン風ドーナッツをひとつづつととコーヒー。
大小の広場が街角のあちこちにあるのですが、カテドラル近くのこの広場も可愛いでしょ。
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王宮の隣にある立派なカテドラルは、1883年着工1993年完成という新しさで、内部は構造的には伝統的スタイルを踏襲してますが、ステンドグラスや天井装飾はモダン。
私が長年ミーハー・ウォッチしているフィリッペ皇太子のロイヤル・ウェディングももちろんここで行なわれました。違う日の夜の宗教イベントをちょっと見学したのですが(写真は撮れず)、明るい館内が敬虔なカトリック教徒でびっしり埋まった様は壮観かつ感動的でした。
しかし、近代的にするといっても、お布施コインをスロットに入れると自動的に電気キャンドルがつくのは、やたら明るいこのカテドラルには似合ってるけど、ちょっと味気なくないか?
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次はお隣の王宮へ。
すぐお隣と言ってもだだっ広い広場を隔ているのが、360度パノラマ映像でご覧頂くとわかって頂けるかと。
マドリッド王宮Palacio Real de Madridはバッキンガム宮殿に似た感じですが、規模は圧倒的にスペインの勝ちで、150メートル四方の建物に部屋数2千以上ですって。
11世紀から要塞があった見晴らしの良い場所で、16世紀半ばにマドリッドが首都になってハプスブルグ王家の居城であったものが火事で焼失。1764年に再建されて1931年に独裁者フランコに追放されるまで歴代国王の住居だったそうですが、現国王は違うところにお住まいとか。
見学させてもらえるのははほんの一部の部屋なのですが(写真禁止)、内装や有名画家の天井画などが素晴らしい豪華絢爛ピカピカゴテゴテの宮廷は必見でしょう。武具展示館もあり、オペラファンにはお馴染みのドンカルロ王子の鎧に感激した私。
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小さな広場の向こうがテアトロ・レアル。曇り空にグレーの建物なので見栄えがイマイチですが、ぐるりと回ると大きくて立派なことがわかります。ネット予約した今夜のオペラ切符も余裕を持って引き取っておきました。
向こうが王宮、右のグレーの建物がテアトロ・レアル。洒落た歩行者道もあって、雰囲気は抜群の地域です。
裏側は中くらいの広場に面してて、キオスクも可愛い。二階建て市内観光バスも走ってます。あら、11月12日にフランスから人気カウンターテナーのジャルスキー君が来るのね。知ってたら、マドリッドに来る日にちを少しずらしたのに残念。
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やたらたくさんあるハム専門店。木の匂いを嗅ぐクマさんはマドリッドのシンボルだそうです。
繁華街でデパートなどに行ってみた後、オペラに行く前にホテルの近くで遅めのランチ。イカの中の詰め物はイカ。
この後ホテルでちょっと休憩。実はなぜか昨夜は全く眠れなかった私、昼寝しないとオペラで寝てしまいます。結局、昼寝でも眠れなかったんですが、休息にはなり、オペラではちゃんと起きてました。
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安い席とは言ってもオペラハウスですから、失礼にならない程度の格好しないとね。
とは言ってもうんと小さなスーツケースだったので大した服は持ってこられず、畳んでもシワにならないシンプルなコットンのブラウスとスカートになってしまいました。せめてイヤリングで華やかさを。
こういう時、着物だったら嵩張るけど畳んでも大丈夫から旅行向きで便利なのにとつくづく思います。このオペラハウスに又来る機会があったら、内部の色調などもわかったし、絶対着物で!
イルミネーションされた王宮で夜景写真を撮り、
王宮に面した表玄関
ロンドンのROH同様19世紀半ばにできたオペラハウスは、席数千七、八百でROHよりはこじんまりしてますが、いくつかある趣の異なるロビーやバーはなかなか素敵で、特に天井に星がチカチカするスターライト・レストランという高級なお店がロマンチックな雰囲気で気に入りました。
カーペットの部屋でドリンクしてはいけないのか、通り過ぎるだけでガラガラでした。
私たちの席からの眺め。
ロイヤルボックスからもさほど遠くないほぼ正面なんですが、傾斜が少ないので、前の人の頭が邪魔で舞台はよく見えません。
でも、最後列だったので立てば抜群にの見晴らしなので、€29ならこの席は大正解。半分以上は立ってたお陰で睡魔を誘いそうな叙情的でだら~んとしたオペラも全くうとうとせずにいられたし。
ドビュッシーのペレアスとメリサンドでしたが、そのことは又あらためて。
今日のトーチャンの万歩計は僅か18,887歩。午後珍しく休憩した上、夜はオペラで座ってた(半分以上は立見してたけど)から少なかったですが、この翌日はトレドに行って歩き回ったので今日とは比べ物にならないくらいの歩数になりましたよ