<27th Mar Wed>
いつまでも寒いロンドン。気温はベルリンより高い筈なのに、あの時よりうんと冷たく感じるのは、ベルリンの時ほど厚着してないせいかしら?
ベルリン記事、観光ばかり続けず、3つ観たオペラのことも時々混ぜましょう。観た順番にね。
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3月15日、シラー劇場にドニゼッティの愛の妙薬を観に行きました。ローエングリンと同じ時に切符を買いましたが、歌手の知名度の差でしょう、こちらは結構切符が余ってて、めでたく最前列ほぼ真ん中をゲット
実は、仕事も忙しいこの時期にクラウス君詣でに無理して旅行を計画して、もしクラウス君がキャンセルしたら目も当てられないないなあ・・、どうしよう・・と迷った時に後押ししてくれたのがこのオペラで、去年ROHのオテロのカッシオ役(→こちら )で初めて聴いて大好きになった若いイタリア人テノールのアントニオ・ポリ君が出ると知って、しかも抜群の席が空いてて、その上えらく安い!、というのが決め手になったようなものです。これで、クラウス君とポリ君、両方キャンセルことはよもやあるまい、と期待度アップ&心配度ダウンで、ゆったりとした気持ちでベルリン旅行を楽しみにすることができました。
で、そのポリ君はどうだったかと言うと、(って、評価はタイトルですでに明らかでしょうけど)
この日は27歳になる1週間前だったという驚くべき若さですが、立派な声量とコントロールはすでに一流
期待も大きかったんですが、それ以上の素晴らしさで、ちょっとはにかんだ演技がキュートな堂々の主役ぶりに私はすっかり虜になってしまいました
カウフマンみたいに暗くはなくてイタリアンな明るさでありながら厚味のある声なので、こんな軽い役じゃなくて、重いヴェルディとかでも既に出来るのではないかしら?
ちょっと古めかしいタイプの好青年という感じのルックスは古典的なプロダクションでより映えそうだし、正統派テノールとして前途超有望なポリ君、この夏はグラインドボーンのファルスタッフにも出ますが、きっと爽やかで魅力的なフェントンでしょうねえ。
でも、そんなちょい役には勿体ない大物テノールで、おまけに長身ハンサムという期待の星のポリ君をまじかに聴けて大感激でした
特に横顔にうっとり
アディーナのアンナ・サミュイル(っと読むのかな?)は、こぼれんばかりのオッパイのグラマー姐さんですが、意外に年増だったので、若過ぎるポリ君とはバランスが取れないのが残念だけど、歌はそこそこでもドレス姿は素敵だし、総合点では主役の魅力はまあ充分かな。
実は、トーチャンがベルリンで一番楽しめたのはこのオペラだそうです。こないだROHでアラーニャで2回観たばかりでおなじみだったせいもあるでしょうが、初めて観るローエングリンよりも、たしかにこの方が楽しめたに違いなくて、一日中歩き回って疲れてたけど、私も一睡もしないであっという間に時間が経ちました(翌日のローエングリンはそうはいかず、でしたけど)。
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