<16th November (Wed)>
一昨日の夜は、ENOのオネーギン(チャイコフスキーのオペラ)を観に行きました。英語にされちゃあ溜まりませんが、愛しいトビー君(Toby Spence)が出るんなら、寒くても行かなくちゃね 切符もうんとダンピングされて安上がりだったのもグー。
今日の夕食はトーチャンの作ったパエリャ。スーパーで材料がセットになって売ってるのを実質的に暖めただけですが、結構いけました。
一気に殴り書きしてきたマドリッド旅行記録もこれが最後。結局、過去の記事の中で私自身が一番熱心に読みに行くのが旅行記事なので自分のために書いてるわけですが、思い出を反芻して旅行が二度楽しめるのも良いことなんでしょう。
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<11月9日(水)> 写真はクリックで拡大
今日の夕方6時半のBA便でロンドンに帰るのですが、どんなに歩いても元気なトーチャンに最後まで着いていけるでしょうか?
いつものように近所のカフェでパンとコーヒーで軽く朝食を済ませ(今回はホテルは素泊まり)、まず行ったところがマヨール広場。今日はマドリッドの聖人を祀る祝日で、11時から枢機卿のお説教もある大きなミサがあると聞きつけたので、どんな様子か野次馬に。
ちょうど参列者が集まってくる時間を狙っていったら、期待通り、伝統的な衣装や宗教法衣、軍服等を着た人たちが続々と広場に設えられた椅子に着席する場面に遭遇できました。主に年配者でしたが、地方によって女性の衣装が違うのでしょうか、晴れやかに行進する元気なお婆さんたちが素敵でした。
この中世の宮廷衣装みたいのは公式マドリッド衣装でしょうか、背中にマドリッドのシンボルである「木を嗅ぐクマさん」が刺繡されてます。
ミサ自体は見学してもどうせ理解できないので始る前に広場を去り、どんどんどんどん歩いて、マンサナーレス河Manzanaresまで来ました。
ここまで来ると旧市街から外れるので、すっきりした新しい建物などもあり、モダンな印象です。
橋と王宮とカテドラルが同時に見られるこの景色は観光ガイドブックによく載ってるみたいで、どうしてもここに行かなきゃな、と思ったようです。
噴水もあってそれなりに絵になる風景でしたが、時間のない人はこんな外れまで歩く価値はありませんので。
足のマメが痛くて悲鳴を上げてる私の前に立ちはだかる恐怖の階段。ここで私はギブアップし、階段の一番下に座り込んでトーチャンを待つことに。なので、このギリシャ風庭園は見てません。
曇り空の下をまたず~っと歩いて、スペイン広場に来たら、ドン・キホーテと家来のサンショパンサの像があり、日本人の大グループも来てましたから、観光コースに入ってるんでしょう。
ここから最後の目的地までは、歩くと軽く30分は掛かるので、時間節約のために空港への往復以外では始めて地下鉄に乗りました。
ティッセン&ボルネミッサ美術館Museo Thyssen-Bornemiszaはドイツ系実業家が2代で集めた個人としては世界有数の絵画コレクション。
15世紀から現代までの作品が年代順に展示されているので、美術の変遷がよくわかります。近代以降のものは「有名画家の絵をとりあえず一揃い欲しい」と言う感じもして質的にベストではないかもしれませんが、統一した個人の趣味と審美眼が示されてる点がユニーク。私は古い宗教画にはあまり惹かれないのですが、ここにある15世紀の作品は斬新でどれも素敵でした。
個人コレクションにしては数も某大でレベルも高いのでゆっくり観たかったですが、ここのレストランでちゃんと座ってランチした後は時間がなくなったので(だから、あんなにつまんない所せっせと歩かなきゃよかったのよ)1点を2、3秒でスピード鑑賞しても1時間半くらい掛かりました。
6時半のBA便に乗るために地下鉄で早目に空港に行ったのは正解で、信じられないくらいどでかいエアポート、チェックインから搭乗口まで、行列はどこにもないのに、電車で数分間のサテライトまで行き、長い長い動く歩道を進んで、30分くらい掛かりました。
入国審査は、登録してるIRISという眼で識別するシステムが又故障してたので、一時間掛かりました。早く出たいので手荷物だけにしたんだし、最初から壊れてるであればトーチャンと一緒にUK入国のところに行ったらすぐ済んだのに、しばらくIRISを待ってから駄目になったので普通の審査の最後列に並び直す羽目になり、全く無駄な時間を過ごしました 何もスムーズにいかないこの国で果たしてオリンピックなんて立派にできるのでしょうか?と今から心配で溜まらない私
今日の万歩計は、半日だけとは言え意外に少なくて11,772歩。5日間の合計は91,257歩。
行く前しばらく忙しくて何も調べる時間がなくて全てトーチャンに任せるしかなかったので文句は言えませんが、結局いつも通りの強行スケジュール歩行旅行になりました。それはまあ良いんですが、これほど予備知識ゼロで旅行に行ったのははじめてで、オペラと同じで知識があれば旅行も深い楽しみ方ができるのに、こんなことではいけないと反省。
でも、マドリッドは立派な建物が多いという浅い見方だけでも気に入ったので、良いオペラがあれば是非また行ってみたいです。その時はちゃんと歴史も勉強して。
最後に、ショッピングの唯一の戦利品をお見せしましょう。
トーチャンとの旅行ではショッピングの時間は全く用意してもらえませんが、一度だけ、El Cortes Inglesとうデパートで10分間だけ自由時間をもらったので、一目散にハンドバッグ売り場に行って買ったのがこのポシェット。安物だけど、スペインらしいど派手さが気に入って。
尚、帰った翌日からすぐ会社でしたが、最初の日は足のマメが痛くて痛くて歩けませんでした。でも幸い、その日は着物でオペラに行ったので駅まで車の送り迎え着きの上、草履だと足が全く痛くないので助かりました。